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「日本一しあわせなまちづくり?」

市長は撤回か辞任し信を問え

■平和の破壊

 2017年が明け、4日には仕事始めが行われ新年がスタートした。中山義隆市長は年頭の言葉に「日本一幸せなまち」づくりをあげた。だが、市長は言葉とは裏腹に、年末の慌ただしいなか、いきなり自衛隊配備受け入れを表明した。

 これは、沖縄戦におけるマラリア地獄を教訓に「平和宣言」「石垣市非核平和都市宣言」「石垣市核廃絶都市宣言」「石垣平和港湾都市宣言」を行い、平和の鐘鐘打式、長崎、広島へのこども平和大使の派遣など行政と市民が一体となって推進してきた平和に逆行するものではないか。

 基地を建設しミサイルを配備して中国や北朝鮮の脅威から日本の生命線であるシーレーンや尖閣を守るという。石垣市にとって大転換である。市長の手法は「地方自治法」や石垣市の憲法ともいえる「石垣市自治基本条例」の精神を踏みにじるものだ。

■職務怠慢

 市民との情報の共有と言いながら何一つ情報提供もせず、防衛省職員が来たとき記者たちにオープンにしているということが情報提供だとすれば、「広報いしがき」など必要はない。

 南西地域への部隊配備については、2013年年度に調査を実施し「南西地域資料収集整理業務報告書」でマップ、地形図、個別表などが作成されていた。共産党へ開示された報告書はエリアを特定できる記述や図表が黒塗りされていた。これらの文書や「防衛白書」防衛省の2度の説明会、公聴会を通して地元自治体として調査検討をなすべきことは当然であろう。

 しかし、石垣市はすべてを防衛省丸投げ、回答をうのみにするだけで調査検討をしたことなどない。これで地元自治体といえるのか。職務怠慢であろう。市民を愚弄(ぐろう)することこの上ない。

 市長は予定地周辺四地区との約束をほごにしながら、正月、高枕で寝ることができたのか。

 予定地区は戦時中、軍隊によって追われた台湾の人たちや戦後、米軍によって土地を接収された沖縄本島からの移住者たちを中心に血のにじむ思いで荒地を開墾してできた集落だ。

 ひとびとは農業技術をみがき八重山一のマンゴーやパイナップルの生産地を築きあげた。開墾の記憶も生々しいなか、突然、近隣が自衛隊基地候補地と報道され、何も知らされぬまま市長の突然の受け入れ表明によってどれだけ苦しめられているか。和を大切にしてきた住民が、今後予想される分断や対立に、眠れぬ夜をすごしていることを市長は知っているだろうか。

 市民の苦しみを理解できず、防衛省の言い分を理解したという市長は本当に石垣市の長なのか。四地域の住民が記者会見をして「容認を撤回したうえで話し合うべきだ」というのは当然のことだ。

■市民より国策

 一部報道によれば、市長は事前に菅官房長官を訪ね、自衛隊受け入れを表明していたという。市民との約束を破りながら国に受け入れを申し出る。そんな背信市長を市民は許すのか。

 「日本一幸せなまち」づくりなど市民感情からすれば自衛隊を配備し日米中の軍事対立の最前線に立たされた「日本一不幸なまち」にされたとしか思えない。

 市長は受け入れしながら「自衛隊配備の具体的な計画が出てきた段階で本市の一般行政事務および関係法令に適合するかどうか精査し、市民の声、議会での議論をへて防衛省と調整する」と述べている。詭弁(きべん)だ。

 市長は受け入れを撤回するか辞任し市民に問うべきだ。

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