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自衛隊受け入れ・標的の島へ

中山市長は防衛省の操り人形

■卑劣な手法

 中山義隆石垣市長が26日、平得大俣地区への自衛隊配備受け入れを正式に表明した。市長の発言やもろもろの情勢からことし中に受け入れを表明することは予想されたことだ。

 受け入れ理由を防衛省主催の2度にわたる住民説明会や市主催の公開討論会、市民の負託を受けた市議会での議論や9月議会での「石垣島への自衛隊配備を求める」決議。さらに、中国公船による領海侵犯や軍艦の接続水域の航行。北朝鮮のミサイル発射で国の安全環境が厳しさを増している。日本のシーレーン確保や大規模災害等の各種事態への対応など南西諸島地域の防衛体制の充実をあげ、市民の生命財産を守る立場として配備を理解し防衛省に配備に向けた諸手続きを伝達したという。

 これが地方自治体の首長の発言か。防衛省の旗振り役としか思えない。2度にわたる防衛省の説明会でも市民は理解していない。公開討論会でのアンケートは配備反対の意見が多数を占めた。市長は候補予定地周辺の4公民館と話し合いを約束しながら、これ以上「引き延ばし」はできないためほごにしたという。

 市民との公約を破りながら、国への受け入れを急いだ行為は市長としての資質を疑う。これは市民を無視した卑劣な手法であり、公聴会などすべてが市長のアリバイ作りであったことは明らかだ。

 9月市議会の決議は、6月議会で市民間に理解が深まっていないと棄権や反対した議員が、議論や理解が深まってもいないのに採決に加わるという御都合主義、良識を疑う茶番劇を演じて決議された噴飯ものだ。

■狙うものは狙われる

 日本のシーレーンは中国にとってもシーレーン(第一列島線)である。南西諸島が日中米のせめぎ合う線上にあるならば、島しょに危険な軍事的施設を配置ではなく緩衝地帯とすべきだ。トランプ米国次期大統領と台湾の蔡英文総統の電話会談に中国が猛反発している。24日には空母遼寧を含む艦隊が沖縄、宮古間の公海を通過し西太平洋で軍事演習を行った。中国に対する強硬姿勢を示すトランプ次期政権へのけん制もあろう。自衛隊配備の導火線となった2007年与那国への米海軍掃海艇の入港は台湾海峡危機の際、米軍が港湾を使用する調査目的であった。

 米中日間の緊張が高まれば八重山は最前線基地だ。自衛隊基地が建設されミサイルが配備されれば中国も対抗措置をとるのは必定だ。中国の公船の領海侵犯、自衛隊機の中国軍機への妨害弾発射。そんなささいな衝突が戦争に発展するのは歴史が証明している。

■自治の放棄

 日米の離島奪還作戦が行われたら石垣市は壊滅する。市長が頼りとする防衛省の『国民保護計画』では「防衛省の本来の任務に支障のない範囲」である。自衛隊は国を守るのが主任務であり当然のことだ。『石垣市国民保護計画』など画餅にすぎない。中山市長は何を根拠に市民の生命財産が守れると「理解」したのか。市民に説明すべきだ。

 自衛隊配備によって予測される自然環境や水質、騒音等もろもろの調査を市が行っていないことを金城総務部長は認めた。すべてが防衛省丸投げであり、これでも自治体といえるのか。市長の市民の生命財産を守るという判断は虚妄にすぎない。

 26日市長は沖縄防衛局長と会談の予定であった。しかし、反対派の面談には応じないと拒否した。なにを市長は恐れているのか。判断が正論ならば堂々と話し合うべきだ。市民不在で傲慢(ごうまん)な姿勢に市民からは早くもリコールの声が上がっている。当然のことだ。

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