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イリオモヤマネコ、輪禍か 県道に幼獣死骸

交通事故に遭ったとみられるイリオモテヤマネコ。路上に倒れ、すでに死んでいた=4日夜、上原の県道215号線(NPO法人どうぶつたちの病院沖縄提供)

交通事故に遭ったとみられるイリオモテヤマネコ。路上に倒れ、すでに死んでいた=4日夜、上原の県道215号線(NPO法人どうぶつたちの病院沖縄提供)

交通事故死なら過去最多

 【西表】上原の県道215号線で4日午後9時10分ごろ、交通事故で死んだ可能性のあるイリオモヤマネコが発見された。環境省の西表野生生物保護センターが現在、死因を調べているが、交通事故死だった場合、過去最多の7件となる。同事務所では「推定個体数が約100頭しかいないヤマネコにとって年間で7頭の命が交通事故で失われることは非常に憂慮すべき事態。絶滅のおそれが高まっている」と危機感を募らせており、「法定速度を守り、より一層、生き物に配慮した安全運転をお願いしたい」と訴えている。

 ヤマネコが道路際の草むらから急に飛び出して事故に遭遇するケースがあったことから、同事務所はヤマネコの隠れ場所の草刈りをしてドライバーに認識されやすいようにするほか、道路下に設けられたネコボックス(アンダーパス)の出入り口に繁茂しているとみられる植物を除去するなどしてネコボックスに誘導する考え。

 今回、発見された個体はオスの幼獣で体長39.6㌢、体重1420㌘。近くに住む住民が見つけ、センターに通報した。1次検査では外傷や骨折などはみられなかったが、路上で発見されたことから、交通事故に遭った可能性が高いという。個体は、死因を究明するため、鹿児島大学共同獣医学部に搬送された。

 ヤマネコが被害に遭う交通事故は、1978年から2005年にかけてはオスの成獣が多かったが、2006年以降はメスの成獣、幼獣の被害が多い傾向にあるという。今年は妊娠中のメスも事故死していることから、繁殖に大きな影響を与えている。センターの杉本正太自然保護官は「交通量が増え、ロードキルにあったカニやカエルなどを食べに路上に出ている。狩りが下手な幼獣はこれに依存している可能性がある」と指摘する。

 ことしの事故多発を受け、環境省と町はイリオモテヤマネコ交通事故多発警報を発令しており、▽場所に注意▽時間に注意▽速度に注意▽事故の連絡—の呼び掛けを行っている。

 「ヤマネコを目撃した」「衝突してしまった」「死体を発見した」という場合は、至急通報するよう協力を求めている。センターは365日24時間対応できる体制をとっており、「万が一事故の当事者となってしまっても、故意ではない限り罪に問われることはない。より迅速な救護と今後の対策に役立てるためにも情報を」としている。通報先はヤマネコ緊急ダイヤル(85—5581)。

  • タグ: イリオモヤマネコ交通事故死
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