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1年納めの師走に思うこと

駆け付け警護、カジノ法案、高江のことなど

■自衛隊員が死ぬリスク

 ことしも1年納めの師走を迎え、残り1カ月を切った。過去の戦争や歴史に学ばない安倍政権の軍備増強はさらに勢いを増し、原発も「いじめ」や20兆円超の事故処理費用の国民負担が問題になっている福島事故の反省もなく、次々再稼働し輸出までしている。

 5日に突然発表された戦後初の首相の真珠湾訪問も、日米同盟と内閣支持率を意識してのことだろう。

 それにしても政権の「数の横暴」は目を覆うばかりで昨年の安保関連法に続いて今年も、環太平洋連携協定(TPP)関連法や年金制度改革法案、カジノ法案などを十分な審議もしないまま次々強行。もはやこの国から立憲主義や民主主義が消えたかのようだ。

 民進や共産、社民などの野党も伸ばさなければ、この国は「安倍一強」の末恐ろしい独裁国家になる。

 その中で昨年9月、“戦争法”の批判を押し切って強行された「安保関連法」は、いよいよ武力での「駆け付け警護」の新任務を南スーダン派遣の自衛隊員に付与。これにより戦後71年間憲法9条の下専守防衛に徹し、誰も殺すことなく殺されることもなかった「平和国家」が、世界の戦場で殺し殺される「軍事国家」に踏み出した。

 この結果自衛隊員が戦地で犠牲になっても、日本人がテロの標的になっても、もはや後戻りできない危険ゾーンに踏み込んだ。そういう日本や自衛隊員を危険に陥れる安保関連法は今からでも廃止に追い込むべきだ。

■市長は判断急ぐな

 その「軍隊」が石垣にも配備されようとしている。中山市長は近く可否判断をするようだが、まだ議論は深まっておらず判断を急ぐべきでない。

 その上で市長に求めたいのは、去る3日の本紙に掲載された元防衛官僚である柳澤協二氏の講演の全文を熟読してもらいたいということ。「対立の根っこを和解によって無くしていくことで安心できる平和が訪れる」「(尖閣の国有化など)政治の失敗を軍事で解決することは絶対にやってはいけない」などの数々の指摘は、市長の大きな判断材料になるはずだ。市長も「沖縄戦」の教訓に学ぶべきだ。

 市長の判断でいうと、旧大浜町浄水場跡地の文化財指定問題も、指定に値する文化遺産なら、空港へのアクセスは現状で支障はないし、工事の遅れなどで判断をためらうべきでない。

■銃剣とブルドーザー

 基地問題は、安倍政権のなりふり構わぬさらなる権力を総動員しての強権が際立つ。逮捕者も相次ぎ、まさにかつての“銃剣とブルドーザー”だ。

 その中で自民県連と石垣市議会自民党の「土人発言」などの対応は、同じウチナーンチュとして不思議だった。沖縄税制の延長幅短縮も、翁長県政への明らかな嫌がらせであり、沖縄経済にマイナスのはずだが、それを「ある意味正常化した」の評価はいかがなものか。あまりに党本部に従属的な対応は安倍政権の沖縄差別と分断を助長し、沖縄に不利益になるだけだ。

 高江のヘリパッド建設では知事の軸足の定まらない姿勢も問題になった。しかし沖縄が対峙(たいじ)すべきは理不尽を押し付ける政府だ。知事を先頭に銃剣とブルドーザーに抗したい。

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