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サトウキビの操業を前に

昨年の教訓はどう生かされたか

■長雨対策は万全か

 キビの花も咲きだし、やがて、製糖の操業期を迎える。5日には郡内トップを切って波照間製糖が操業を開始し、他の4製糖工場は来年1月という。

生産量は5工場で9万6150㌧、収穫面積は1582㌶を見込む。10㌃当たりの単位収量は3.4㌧から6.9㌧を想定している。

 石垣島製糖(松林豊社長)の昨年の操業は5月23日までかかり、多くの課題を残した。

 原因は会社の説明によると長雨のためハーベスタが稼働できなくて、操業するだけの原料を確保できず、操業が順調にできなかったことだという。

 しかし、キビ刈りは冬場で長雨は当然予測されることであり、その対策が必要であることはいうまでもない。

 沖縄地方の3カ月予報によると、1月は平年に比べ曇りの日が多く気温は平年並みまたは低い確率はともに40%。降水量は、平年並みまたは少ない確率とも40%。2月は平年同様に曇りや雨の日が多いという。気温や降水量は平年並みと高いを合わせると両方とも60%である。長雨も想定した方がいいだろう。

■島しょ型機種の開発を

 ハーベスタを導入して40年余にもなる。長雨でハーベスタが稼働できないのはなにも16年度に限ったことではない。長雨やハーベスタにだけ責任を転嫁していいものか。

 昨年、石垣島さとうきび増産プロジェクト会議は近年の生産状況を分析し「栽培面積は安定しているが、さらなる体制の整備により機械化一貫作業体系を確立し、生産コストと労働力の低減を図る必要がある」と述べ、主な課題として①中核的な担い手および農作業受託組織の育成②雨天時にも稼働可能な収穫機械の導入③単収向上のための土づくりーをあげている。

 機械化一貫体系の確立課題の一つとして「雨天時にハーベスタ収穫原料確保が滞るため、製糖工場の操業低下の要因になっている」といい、そのための機械導入を検討すべきだと述べている。小型ハーベスタの導入も積極的に取り入れるべきだが、島しょ型の新機種の開発も考えるべきだ。

 「製糖工場の操業はおおむね100%で推移しているものの、16年は台風などの自然災害により約80%まで減少している。

 今後とも、製糖企業の経営安定供給体制の確立が緊急の課題である」とも分析している。

 企業にとっても安定供給体制は当然のことだが、それは、農家あってのことだ。キビ刈りが遅れればそれだけ、作業予定が延び、春の高温期を迎え糖度も低下し、生産量に対する歩留まりも低くなる。当然、農家の収入は減り、春植えにも影響する。農家にとって死活問題である。

■改革や発想の転換

 ことしのキビは台風の被害が少なく、降雨も適当にあり例年にない収量が期待されるという。

 3㍍ほど伸びたキビを見上げながら農家は白い歯をほころばせながら、「台風や干ばつがなければこんな立派なキビができる」と胸を張った。

 石垣島製糖は4月8日までの操業を予定している。期間内に終えることに越したことはないが、昨年のように大幅に期間がずれ込んだ場合の対策は大丈夫だろうか。

 キビ作農家からは肥料や農薬の価格、ハーベスタの使用料金等に対する不満や嘆きの声が聞こえる。

 JAや製糖工場にも言い分はあるだろう。しかし、旧態依然のままでいいのか。

 サトウキビ産業を発展させるための改革や発想の転換が求められる。

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