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「住民の選択」覚悟を問う 攻撃のリスク指摘

講演に耳を傾ける人たち=11月30日夜、大浜公民館

講演に耳を傾ける人たち=11月30日夜、大浜公民館

自衛隊配備計画 自衛隊生かす会、柳澤協二代表が講演

 2004年から09年まで内閣官房副長官補として安全保障などの実務を担当し、「自衛隊を活かす会」の代表を務める柳澤協二氏が11月30日夜、石垣市内で「石垣で考える戦争と平和」と題して講演し、石垣島へのミサイル部隊などの陸上自衛隊配備計画について「石垣島の自衛隊は尖閣向け。最前線にパワーがあれば、(攻撃の)目標になるリスクがある」と指摘、「何からの安心安全がほしいのか。住民の選択だ」と問いかけた。石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会(上原秀政共同代表)の招きで講演した。

 柳澤氏は「私は自衛隊配備に反対する立場にない」と前置きしつつ、「しかし、最前線にあるこの島は違う。最前線にパワーがあればリスクもある。尖閣攻防戦があった場合、中国の船にここから地対艦ミサイルで攻撃することができる。中国が石垣を取りに来ることはさすがにないと思うが、仮に取りに来るとすれば、石垣が軍事拠点として恐怖の対象になるからだろう」との見方を示した。

 その上で「自然災害から安全でいたいのならミサイル部隊ではなく施設科部隊がいい。尖閣での中国の不法行為が心配なら、自衛隊がやれることは警察や海保と同じ、警察や海保の増員という選択がある。戦争に対しては安全でいたいのなら無防備宣言という選択もある」「ここで歯を食いしばらなければ日本を守れないという言い方もある。部隊に来てほしいと言うならそこまでの覚悟がなければならない。リスクをどう受け止め、いざとなったら住民をどう守るのかを問わなければならない」などと述べ、賛成反対双方に問題提起した。

 抑止力については「力づくの論理。互いに戦力を強めることが安全保障のジレンマ。抑止力は確実なものではない。対立の根っこを和解によってなくしていくことで安心できる平和が訪れる。世界は経済のベルトコンベヤーでつながっている。相手を滅ぼすという選択はなくなっているのではないかというのが私の仮説だ」と述べた。

 尖閣をめぐって高まる日中間の緊張については中国漁船の船長逮捕と国有化を政治の失敗として上げ、「政治の失敗を戦争で解決してはならない」と強調した。

  • タグ: 自衛隊配備計画
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