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「地消地産」も推進を

好調な観光収入、どう地元に還流させるか

■放置される「ザル経済」

 新石垣空港の開港以来好調が続く八重山観光だが、ありがたいことに4年目のことしも好調を持続している。しかし一方でせっかく観光で稼いだお金が島外に流れていく、あるいは島外に戻る沖縄の縮図である「ザル経済」も続いている。これではいつまでも八重山の経済的自立は図れないし、島の人々も好景気を実感できない。いつまでこういう状況を続けるのか。

 以前から指摘しているが、石垣市長をはじめ八重山の政治家や行政は、八重山の経済的自立を妨げる「ザル経済」の問題を知りつつ、議会で取り上げることもなく事実上放置している。好調が続く今だからこそ深刻な人手不足の問題なども含めアンケートで実情を調べ、どのような対策ができるのかこれこそ政治や行政が取り組むべき八重山の重要なテーマではなかろうか。

■観光収入3年で1876億円

 確かに新空港開港で八重山観光は好調だ。開港前の2012年は71万3000人の観光客で約442億円の観光消費額が、開港後の3年間で年平均100万人余の318万人の観光客が訪れ、計1876億円の観光収入があった。ことしも好調を維持し観光客、消費額とも過去最高が確実視されている。

 その中で地元の経済動向を左右する観光消費額は主に宿泊費、土産代、飲食費、レンタカー代金、離島の船運賃などで構成されているが、周知のようにホテルは本土資本や外資がほとんどを占め、土産品や食材などもほとんどが本土などの島外産とあってせっかくの観光収入の大部分は島外に戻り、地元に残るのは人件費と一部の食材や土産品代などほんのわずかだ。

 しかも地元の人々が普段利用する食材や日用品などもほとんどが本土やアジア産であり、まさに「ザル経済」だ。そのため地元に観光収入を還流させ、いかに地元歩留まりを高めて八重山の自立経済を図るか、いかに島の人たちが観光収入の恩典を享受するかで産業ネットワーク会議設立による地元農水産業や土産品、加工品などとの連携や「地産地消」などが推進されたが、いずれも十分機能しなかった。

■「地産地消」と「地消地産」

 そこであらためて八重山でも「地産地消」と併せて推進したいのが近年全国的に注目を集める「地消地産」だ。 「地産地消」が地域で生産された産物を地域で消費する「生産」が起点であるのに対し、「地消地産」は地域で消費する産物は地域で生産するという「消費」が起点になっている活動という。八重山は観光客だけでなく地元の人たちも利用する地元産品が圧倒的に不足しており、いずれも推進すべきものだ。

 あるエコノミストによると、「観光は低賃金不安定雇用しか生まない」というが、人件費が世界最高水準のスイスは、800万国民の雇用の相当部分を観光関連産業が担い、それを可能にしているのが「地消地産」という。

 八重山はせっかくの観光収入を少しでも多く地元に還流させるため、行政や各業界は産業間の連携を密にする組織を再度立ち上げ、「地産地消」「地消地産」の両方とも推進すべきだ。「ザル経済」をいつまでも放置すべきでない。八重山経済に大きな損失だ。

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