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陸自配備計画で主張対立

石垣島自衛隊配備推進協議会側から出席した3氏

石垣島自衛隊配備推進協議会側から出席した3氏

石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会側から登壇した3氏

「備え」賛否で激論 市公開討論会に700人

 防衛省の石垣島への陸上自衛隊配備計画をめぐり、石垣市は28日夜、賛成・反対双方から意見を聞き、市長や市民の判断に役立てることを目的とした公開討論会を市民会館大ホールで開いた。配備の必要性があるかどうかについて両団体の意見発表者が「備えあれば憂いなし」「備えあれば憂いあり」などと主張、真っ向から対立した。主催者発表で700人が来場した。

 討論会には石垣島自衛隊配備推進協議会(三木巌会長)側から市議の砥板芳行、漁業者の仲田吉一、参院議員の佐藤正久の3氏、石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会(上原秀政共同代表)側からは代表の上原、事務局の藤井幸子、参院議員の伊波洋一の3氏が登壇。交互に意見発表とクロストークを行った。

 上原氏は軍命による八重山戦争マラリア犠牲者に言及、「人の起こす戦争で住民が死ぬのはイヤだ」「有事への備えではなく、無事をつくっていく外交努力が必要」と述べた。

 佐藤氏は「備えあれば憂いなし」と指摘、中国の南シナ海での軍事拠点づくりなどを例に「南シナ海で起きていることが東シナ海でも起きる可能性はある。備えが必要だ」とした。

 藤井氏は「軍事的な対応を強化すると軍拡競争を招き、より緊張が高まり、有事のときに攻撃の対象になる。備えあれば憂いあり。外交交渉が平和への確かな道だ」と反論。

 仲田氏は「はえ縄漁をしているときに中国の測量船が突っ込んできたことがある。海では中国の脅威を感じる。海保だけでは足りない。中国の漁船が押し寄せてきたら脅威となる」と訴えた。

 伊波氏は、石垣島への配備は東シナ海での制限戦争を想定したアメリカの戦略と主張、「防衛省と自衛隊は離島奪還の準備をしている」と指摘した。

 砥板氏は「防衛力の空白は日本の安全保障と直結するので配備は必要だ。大規模災害が発生したときも自衛隊がいるのといないのでは初動態勢に違いが出る」とした。

 クロストークでは中国に対する抑止力、配備によるメリット・デメリットなどをめぐって互いに質問、回答していたが、会場から時折「回答になっていない」などのやじも飛んだ。

 国会議員同士のやりとりでは、米国の戦略に基づく配備とする伊波氏と、自国を守るための配備だとする佐藤氏の主張に、認識の違いが浮き彫りとなった。

 【自衛隊配備計画】防衛省が石垣市平得大俣東の市有地と周辺に警備部隊、地対艦誘導弾部隊、中距離地対空誘導弾部隊を配備するもので隊庁舎、火薬庫、射撃場、グラウンドなどを整備。人員規模は500~600人。配備理由として▽島嶼(とうしょ)防衛や大規模災害など各種事態に自衛隊として適切に対応できる体制が十分には整備されていないこと▽隊員や家族の受け入れ可能なインフラが十分に整備されていること|などを挙げている。

■「判断材料の一つに」 中山市長

  中山義隆市長は28日夜、公開討論会の終了後、「会場に多く市民が来てくれて自衛隊配備に対する関心度が高いと感じた。賛成反対双方の主張もしっかりできていたと思う」と記者団に感想を語り、自衛隊配備計画を受け入れるかどうかを判断する材料の一つになるとの認識を示した。

 判断する時期など今後の対応については「公開討論会をきっかけに今後、市民の間でも議論が深まってくると思う。そういう状況を経て判断したい。即判断することはない。特に期限は決めていない」と答えた。

 今後、再度、公開討論会を開くかどうかについては「双方の主張は全体的に出たと思うので現時点では考えていない」と否定的な見解を示した。

 会場で実施したアンケートについては「公表できるよう準備を進めていく」と述べた。

 住民投票については「国防にはそぐわないと思っているので私から提起することはないが、否定するものではない。自治基本条例や議会で投票ということになれば実施しなければならないと思っている」と述べた。

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