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求められる小中一貫教育

学習状況調査からうかがえるもの

■教師と児童生徒との認識の隔たり

 全国学力・学習状況調査の結果が出た。石垣市の質問紙調査結果には少し驚いた。12日付本紙で取り上げたように「さまざまな考えを引き出したり、思考を深めたりする指導をしたか」の設問に市内の小中学校のすべての教師が「当てはまる」と回答したのに対し、小学6年生の41%、中学3年生の37%が「当てはまらない」「どちらかと言えば当てはまらない」と高い割合で否定的なのである。両者の認識は離れすぎていないだろうか。

 「授業の最後に学習内容の振り返り活動をしたか」についてもすべての教師が「当てはまる」と回答したのに対し、小学6年生の25%、中学3年生の28%が「当てはまらない」「どちらかと言えば当てはまらない」とこちらも決して低くない割合である。設問は共に学力向上に必須の学習指導・学習活動についてのそれなのである。

■足並みそろえた一事徹底を

 調査結果は教師の思いや意図するものが少なくない児童生徒に伝わっていないことを示すが、この隔たりを埋め、学習効果を高めるには全ての教師が全ての学習指導で徹底して足並みをそろえる必要があるのではないだろうか。基本的レベルでの授業スタイルの同一実践のことだ。教科、教師、学年、年度、学校間、小中学校間の壁・境を無くすことだ。

 一つ目の設問の出所の学習についていえば授業の初めに学習のめあてを分かりやすく具体的に示す。その上で発問は適切に、そして考える時間をしっかり確保し、教師は安易に自らの敷いたレールに誘導しない。

 二つ目の設問の振り返り活動については、この時間に「何を学ぶのか」を児童生徒に理解させ、展開段階で自らの考えを持たせつつ話し合いに導く。そして「何を学んだのか」を児童生徒と教師が共有する等々。ちなみに両設問とも「次代を担う積極的人材育成の視点から」年々重視されてきているアクティブ・ラーニング(主体的な学び)に係るもので全国学力・学習状況調査のB問題の問う学力に関係する。

■小高中低の実践的研修

 校内研修についての設問「模擬授業や事例研究など実践的な研修を行っているか」については、「当てはまる」

「どちらかと言えば当てはまる」と95%の小学校が回答したのに対し、中学校は56%と、ここではかなりの開きが生じている。

 学力向上に資する授業改善は実践的な研修が何よりだろう。本紙俳壇の選者・いらみな恵利子さんは「俳句は見られることで上達する」と作句する者にエールを送っている。至言である。授業改善にも同じことがいえるだろう。互見授業などは最も効果てきめんだと思われる。

 なのにどうして中学校では効果てきめんと考えられる取り組みが弱いのか。教科担任制や部活動が影響するのだろうか。部活動だが、教師の長い残業時間や多忙化の一因だ。部活動は意義深い教育活動だが、そろそろあり方を見直したらどうだろう。外部指導者を増やしてもいいのではないか。教師をできるだけ放課後の教室に戻し、教材研究や生徒の相談役に当たらせたらどうだろう。学級事務をしながら傍らで生徒に問題を解かせるのもいい。

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