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県総合防災訓練と自衛隊

市議会での市長の弁明に注目

■防災訓練の必要性

 県と八重山3市町主催の2016年度沖縄県総合防災訓練が、きょう午後1時から4時まで、西表島仲間港と市総合運動公園で実施される。

 今回の訓練は、八重山諸島南西沖で震度6の地震が発生したと想定し、離島地域の特性を踏まえた対応、関係機関との連携強化、消防団や地域住民を主体とした訓練による自助、共助の促進、防災意識の高揚に向けた普及啓発である。

 島々から形成される八重山での災害訓練は必要だ。訓練には陸海空の3自衛隊も参加する。大規模災害等への対応訓練の一環で3回目の参加だ。離島統合防災訓練とされ420人が参加する。 

 昨年の関東、東北豪雨、またことし4月の熊本地震、先月の北海道、東北台風での人命救助活動や生活支援などの活動実績はだれもが認めるところである。

■自衛隊参加の疑問

 だが自衛隊の本来の任務は災害救援活動ではない。自衛隊法第3条の「わが国の独立を守り、国の安全を保つため、わが国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たる」ことで、地震防災派遣は主任務でない。

 防衛省による石垣市民への自衛隊配備計画説明会では、災害派遣だけが強調された。しかし、自衛隊は軍隊だ。中国や北朝鮮への軍事力に対抗し、島しょ防衛や離島奪還作戦、さらに新型ミサイルを開発し配備するという、エスカレートする軍事戦略の前線基地が石垣島配備計画だ。

 県総合防災訓練を自衛隊は、離島統合防災訓練と呼ぶ。離島奪還作戦や配備計画に向けた宣撫(せんぶ)工作と一部の市民の間からは批判の声もある。

 離島奪還作戦など有事に防災訓練の教訓が通用するはずはない。先月28日に静岡県富士演習場で離島奪還をテーマに「富士総合火力演習」が行われたが、演習では島民の存在は想定されていないため「国民保護法」に基づく住民避難はなかったという。これはなかったのではなく、できないというのが本音だろう。自衛隊の国民保護などあってないに等しい。「島民の存在は想定されていない」という演習など税金の無駄遣いである。

 ミサイルや弾薬基地が先制攻撃されるのが軍事上の常識である。自衛隊配備基地は有人島だ。危険を招く自衛隊の島しょ配備は必要ない。

 防衛省の16年度概算要求で注目の先島関係では「宮古島の用地取得費等」とだけある。名目として石垣島建設候補地の用地取得費はないが、「等」が何を指すのか不気味だ。

■与党議員の対応は

 概算要求では先島へ配備するミサイルの射程距離延長に向けた費用も計上されている。ミサイル配備について中国の「環球時報」は、中国への威嚇だとして、軍事化した宮古島は中国の戦略的照準対象となると警告している。石垣島も同じで「標的の島」が現実となる。

 市の9月定例議会も始まった。中立を装っていた中山義隆市長が、八重山防衛協会顧問に就任し、誘致推進の立場を明確にした。議会での議論や住民への理解を判断材料とすると述べてきた市長はどう弁明するか。

 また、6月市議会で、誘致請願が否決されてから3カ月、先月29日には川原、開南の有志会が陸自配備中止の請願を議会に提出した。地元無視の横柄な議論に終始した与党議員の対応も注目される。これまで同様の態度は許されない。

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