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ゴルフ場建設をめぐる暗闘

求められる政治倫理の向上

■3理事が辞任

 各地で豊年祭の真っ最中である。神にことしの豊作を感謝し、来年を予祝する。きょうは四カ字オンプール、あすは真乙姥御嶽でのムラプールが行われる。旗頭が林立し、太鼓や綱引き、群舞でにぎわうことであろう。

 祭りシーズンの去る21日、石垣市の伊原間牧場でゴルフ場建設を目指している一般社団法人石垣島ハイビスカスゴルフカントリーの代表理事や理事を務めた3市議が5月に辞任したことを発表した。なぜこの時期の会見かについては不明だが「私どもが法人内部にいてはゴルフ場の開設は望めない」と判断したからだという。

 開発予定地は、民有地約70㌶、市有地約76㌶で、ゴルフ場開設の必要面積は十分満たしている。しかし、市は道路から海側については採草放牧地として経済的利用や自然環境保全区域とし、市有地の賃貸に難色を示している。

 二度の中山義隆市長との話し合いの席上、市長からは「民有地の地権者から金をもらったのか」「今村、伊良皆両議員は、なぜ一文にもならないことをするのか」という不穏当な発言があったという。市長発言の背景には議員が法人の代表理事や理事を務めていたことにもあるだろう。

■何を根拠の市長発言か

 市長は施政方針でゴルフ場建設推進を掲げている。前勢岳北側の外山田にユニマットグループ(髙橋洋二会長)の運営を担当するユニマットプレシャス(髙橋洋二代表取締役)が建設を予定し、周辺の市有地も借地して宿泊施設計画に「協力する」と明言。「庁舎内で横断的に対応し、迅速に処理し、ハードルがクリアできるよう協力したい」とし、ワーキングチームを立ち上げ、調整会議を実施すると述べていた。

 伊原間牧場の市有地については、中山市長が就任する前の2010年1月、すでに現状の自然環境を保全し、採草放牧地などとして利用する方針を決定しており、中山市長の石垣島ハイビスカスカントリへの対応はこれに沿ったものだろう。問題とされる発言は、法人の代表理事を務める議員との「売り言葉に買い言葉」の感が否めない。

 ただ、市民感情からすれば、こうしたやりとりは、ゴルフ場建設計画の裏で利権をめぐる暗闘が繰り広げられているとの印象を与えかねない。「両議員は、なぜ一文にもならないことをするのか」という発言は逆にとらえると「金になることならばする」ということになる。これでは市長の政治倫理も疑われる。

 一方、石垣島ハイビスカスゴルフカントリーの理事に名を連ねた議員たちの理事辞任について市民からは、議案や条例制定の権限を持つ市議が役員となり、市に市有地の協力(賃借など)を求めるのは、一部の企業に奉仕する利益誘導や公私混同ではないかとの批判の声も上がっている。 理事を辞任した3市議は今後は一市議に「復し」て「石垣島にゴルフ場を開設」するため市長の姿勢を正し推進していくという。どちらかのゴルフ場に肩入れするのではなく堂々と論陣を張ってほしい。

■絶えない黒いうわさ

 当然ながら議員は議会に対する信頼を失墜させたり、政治不信を招いたり、品位を損なわないためにも日々政治倫理の向上に努めなければならない。また市長も市が推進する事業には、公明正大さや透明性が求められる。

 近年、政治に携わる者が不動産業者の手先や仲介、口利きをしているとの情報も多く寄せられている。また、反社会的勢力が自衛隊問題や土地問題などで暗躍しているという黒いうわさも絶えない。これらインターネット上に飛び交う情報が正しいとすれば、大問題に発展しかねない。

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