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草舟、西表島に到着 3万年前の航海再現

西表島に到着後、港で住民らの歓迎を受ける草舟のこぎ手ら=18日午後3時ごろ、西表島の白浜港

西表島に到着後、港で住民らの歓迎を受ける草舟のこぎ手ら=18日午後3時ごろ、西表島の白浜港

強い潮流で手こぎ中断

 日本人の祖先による3万年前の航海を再現するプロジェクトで、与那国島を17日朝に出発した草舟2そうは18日午前11時ごろ、約75㌔離れた西表島に到着した。7人ずつ乗り込み、木のかいでこいだが、強い潮流で北へ流されたため、航海を中断。こぎ手は伴走船に移り、草舟も横付けして西表島の手前に移してから、手こぎの航海を再開した。

 プロジェクト代表で国立科学博物館人類史研究グループ長の海部陽介さん(47)は「うまくいかなかったのは悔しい。海の状況がもっと良い日を選んだ方がよいのか、舟の問題なのか。台湾から黒潮を越えて与那国島に渡る航海の実現に向け、結果をよく考えたい」と話した。

 このプロジェクトは、日本人の祖先が3万年前にユーラシア大陸と地続きだった台湾から沖縄の島々へ舟で渡ったと推定し、当時の技術でも作製可能な草舟での航海再現を目指した。海部さんは「今回の航海で謎がかえって深まった」という。

 手こぎの航海時間は約12時間にとどまった。草舟2そうのうち、与那国島を意味する「どぅなん」号キャプテンを務めた居酒屋経営、入慶田本竜清さん(33)は「3万年前の人のこぐ力は僕らよりあったと思う。しかし、2倍、3倍あってもこの流れを越えるのは難しい」と話した。

 一方、「シラス」号キャプテンのシーカヤック(レジャー用小舟)ガイド、赤塚義之さん(37)は「僕らはまだ草舟の技術や使い方をよく分かっていない」と指摘した。

 草舟は南米ティティカカ湖(ペルー・ボリビア国境)のアシ舟がモデル。与那国島に自生する「ヒメガマ」を束ねた草舟を設計し、製作指導した探検家石川仁さん(49)は「舟自体の力は十分あったが、1㍍以下の波、風速2~3㍍が限界かなと感じた。そういう日を選べば航海可能だ」との見方を示した。

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