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それでもまだ辺野古か

ー参院選、新基地建設反対の伊波氏が圧勝ー

 ■4度目の辺野古ノー

 

 米軍普天間飛行場の移設をめぐる名護市辺野古の新基地建設が最大の争点となった参院選沖縄選挙区は、反対を掲げた元宜野湾市長で無所属新人の伊波洋一氏(64)が35万6355票を獲得。辺野古容認の自民現職で沖縄担当相として3期目を目指した島尻安伊子氏(51)=公明、維新推薦=に10万票余の大差をつけ圧勝した。

 名護市長選、県知事選、衆院選に続く4度目の「辺野古ノー」であり、しかもそれは投票終了と同時の全国第一号の「当確」発表だった。これはいかに県民が島尻氏をはじめ、沖縄にだけ基地を押し付ける今の政府の不条理に憤っているかを示す沖縄の圧倒的な民意であることは誰がみても明らかだ。

 それでも安倍首相はあくまで辺野古移設を進める方針を示しており、もし首相が普天間飛行場の早期閉鎖を望むなら、その近道は直ちに辺野古を断念し、県外移設を進めることだ。

 

  ■「保守地盤」に地殻変動

 

 先月の県議選を受けて今回の選挙では、八重山は保・革の「潮目」が変わるかどうかも注目された。結果は確実に変わりつつあり、2010年の中山市長誕生以降の強固な保守地盤に「地殻変動」が起こり、革新が確実に復調してきたことをうかがわせている。

 今回の選挙では自公の島尻氏が八重山全体で1万561票を獲得し勝ったが、伊波氏も4年前の県議選で高嶺善伸氏が獲得して以来久しぶりの1万票余を獲得し、その差はわずか528票差。そして全有権者の9割を占める石垣市では297票差にすぎない。

 革新の分裂選挙となった先月の県議選で自公推薦候補は1万2000票を目指したが、9000票台に終わり、自公の勢いに陰りが見えていた。そこで今回の参院選の結果が注目された。

 伊波氏が1万票余を獲得したのは基地のない八重山でも、米軍犯罪などで基地押しつけの安倍政権への反発が広がり、自衛隊配備への懸念が深まった表れだろう。これで自衛隊配備に向けて加速していた流れは完全にストップ、配備の行方は不透明になった。

 一方で保守陣営の勢いに陰りが出てきたのは、安保法成立や辺野古推進決議、先住民に関する決議など翁長県政と激しく対立する中山市政や与党の自衛隊配備などの強権的で急進的な対応に市民の警戒感が出てきた表れともいわれる。今後もそういう対応が続くなら「潮目」は完全に逆流するだろう。

 

 ■いよいよ憲法改正か

 

 それにしても本土の人々と沖縄の人々の意識にずれを感じる。今回の選挙は首相が悲願とする憲法改正で戦争に突き進む「安倍政治」が問われた。結果は安倍政治が圧勝で信任を受け、改憲勢力が3分の2議席超を確保した。

 沖縄戦の体験で戦争につながる一切を否定する沖縄は今回の選挙も「辺野古ノー」「憲法改正ノー」が圧勝したが、本土はこういう結果だ。野党のふがいなさもあるが、国民が安易に政権に迎合しているようにしか見えない。

 イギリスは賛成者もEU離脱に後悔したが、後の祭りになった。日本もいよいよ憲法改正がまた数の力で強行されそうだが、安倍政治を信任した人々もイギリスの二の舞いにならないか。

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