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危うい石垣市の地方自治精神

傍観と責任転嫁の市長

 ■議論もないのに採決か

 

 自衛隊配備計画で注目される石垣市議会は、開会前から、賛否両派の動きが活発化した。反対派の建設予定地近隣の嵩田公民館、名蔵地区有志の会、それに市民団体が中止等を要請。一方、賛成派の自衛隊配備推進協議会は配備推進を求めた。推進協の三木会長は「疑問に対して防衛省は誠意をもって答えている。いくらやっても十分でないという人はいる」と述べている。

 また、議員の中には「反対のための反対、引き延ばしのため波状的に出てくるといつまでも結論が出せない」という発言者もいる。果たしてそうだろうか、配備計画について十分な議論がなされたとは到底思えない。防衛省は住民説明会で市民の疑問に十分に答えていない。今後も市民に丁寧に説明していきたいと述べているはずだ。

 納得しているのは非公開で沖縄防衛局が開催した説明会に参加した与党議員や推進協だけであろう。このような発言は民主主義を否定する危険性さえ感じる。

 自衛隊の石垣島配備着手を2年間前倒しという報道について沖縄防衛局の森浩久企画部長は報道を否定した。しかし、うがった見方をすれば、世論の動向を見極めているように思える。ところで漢那副市長は、この問題について反対派に問われ報道を否定したが、後に報道内容の事実は確認していないと発言を修正した。問題の重要性を認識しているのか副市長としての資質が疑われる。

 

 ■市民への責任転嫁

 

中山市長は「安全保障は国の専権事項。住民投票にはなじまない」としながら「議会の判断は尊重する」と述べた。

 一方で「市民の中で議論や議場での議論が思ったほど高まっていないというのが率直な印象。同じような質問と答弁を繰り返しているだけで何をもって判断するのか今の時点では決めていない」とも述べている。これは責任を市民へ転嫁するものだ。情報もなく市民は何を基に議論をするのか。市は市民に自衛隊の情報を提供したことなどない。傍観者だ。情報は防衛省の説明会と、与党議員が作成した推進協議会パンフだけだ。

 パンフはミサイル(誘導弾)の射程を約100㌔としている。しかし防衛省の真部整備局長や防衛省の住民説明会資料では数百㌔以上と述べている。どちらが正しい情報だろうか。

 

 ■二重基準の市長発言

 

 市長にとって地元とは何だろう。野党議員の質問に基地建設に隣接する「地元3地区の反対だけでは対応を判断しない」との考えを示した。だが、辺野古基地移設問題では地元辺野古地区が賛成しているので移設に賛成するとの立場だ。(平得大俣)への自衛隊配備と他国軍隊を同列にして論議することはできないとも述べている。これは重大な発言だ。市長は3公民館の反対決議について「無視して物事を進めるものではない」というが詭弁(きべん)としか思えない。

 今後、防衛省の住民説明会については、検討して必要があれば再度開催するが、現時点では考えていないという。市民の間に議論が深まっていないと言いながらのこの発言だ。傍観する市長と配備推進採決を急ぐ与党議員。石垣市の地方自治はこれでいいのか。

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