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「てんでんこ」は家族の絆 石垣市防災講演会

大勢の市民が集まった防災講演会。関心の高さをうかがわせた=22日夜、市民会館大ホール

大勢の市民が集まった防災講演会。関心の高さをうかがわせた=22日夜、市民会館大ホール

片田氏、三陸の教え強調 新庁舎建設にも言及 「津波が来たら高所に逃げよ」

 「自然災害から生き抜くために」をテーマにした防災講演会(共催・石垣市、石垣島地方気象台)が22日夜、市民会館大ホールで開かれ、岩手県釜石市で長年、防災教育に関わった片田敏孝氏(群馬大学広域首都圏防災研究センター長)が講師を務めた。地震が起きたら家族を気にせず、一人ですぐに避難せよという三陸地方の教え「津波てんでんこ」について、片田氏は「家族一人一人が自分の命に責任をもち、互いに信用できる強い絆があるからできること」と強調した。

 「てんでんこ」は過去に何度も津波を経験した三陸地方で、一家全滅になることを防ぎ、子孫を残すための知恵。

 片田氏は「薄情に聞こえるかもしれないが、そこには家族の絆がある」と説明。日ごろの話し合いで家族が互いに高台に避難できるという信頼関係を築いておくことが必要とし、「家族の絆が強い社会は、災害にも強いまちになる」と話した。

 「太平洋に面した地域は必ず津波が来る」とした上で「堤防など防御のレベルを上げるほど、防災への依存度が高まり、人間が脆弱(ぜいじゃく)になる。自然は防御を超える」として、大津波から生き抜いた釜石の子どもたちを例に、津波の想定にとらわれず精いっぱい高い所に逃げるという心の備えをするよう訴えた。

 明和大津波に関連して市役所の新庁舎建設位置を問う住民投票条例にも言及、「現在地を選択するなら市街地全体の安全を確保することが必要。高台の場合は、市の核が移動するので、計画をもって新しい市街地の形成を考える必要がある。皆さんが後世にどういう地域を残していくかの選択になる」とアドバイスした。

  • タグ: 防災講演会津波
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