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市長は自衛隊配備断念求めよ

予定地周辺3公民館が断固反対を決議

■周辺住民無視の配備に憤り

 石垣島への自衛隊配備が予定されている平得大俣地区に近い開南、嵩田、於茂登の3公民館が相次いで臨時総会を開き反対を表明。13日には3公民館の役員ら20人が3地区に近接する配備計画に共同で反対することを確認。15日に3公民館長が石垣市を訪れ、中谷元防衛大臣あての「抗議文」を提出した。

 抗議文は平得大俣地区への自衛隊配備計画に断固反対。理由として候補地は純農村地帯で島の中央に位置し、基地ができると若い世代が帰ってこなくなる。生活環境が変わり生活がしづらくなる。また、情報を公開せず予定地を決めたことは地域住民を無視しているとして、配備計画の一方的な進め方に抗議している。

 それを受けて中山義隆市長は、3公民館の抗議として受け止め、防衛省へ送付する。配備計画に対する今後の展開については現時点でコメントすることはできないと述べたが、周辺公民館が受け入れないとしたのだから市長も防衛省に配備断念を求めるべきだ。

■自衛隊は「大企業」?

 自衛隊配備計画については反対派と推進派が署名活動や講演会などを行っているが、石垣島自衛隊配備推進協議会(三木巌会長)は「石垣島への自衛隊配備の魅力」と題した冊子を作成し配布。自衛隊の任務や配備理由の説明では、自衛隊は500~600人が勤務できる「大企業」で、老人ホームや保育園、幼稚園での音楽演奏会、スポーツ指導、観光地の清掃活動などのボランティア活動や地元の自治会との交流、経済効果などにページを割いている。

 これは自衛隊の任務とはかけ離れたものであり、市民が自衛隊配備により戦争に巻き込まれるのではないかという不安や、戦争体験からくる「軍隊は住民を守らない」という、疑念に応えるものではない。市民を欺くものだ。

 「石垣島の誘導弾(ミサイル)部隊は発射機などの操作を訓練し、専門的な技術を磨きます」に至っては、石垣島配備の必要性はない。凪(なぎ)の島にあえて波風をたてるようなものだ。

■ヘリ部隊、海自も配備か

 13日、防衛省は陸上自衛隊ヘリコプター部隊の先島配備を検討していることを公式に認めた。防衛省関係者は配備先について石垣島か宮古島を念頭に検討を進めているといわれる。中山市長は「現時点で打診もなく具体的に何か決まったことではない」と述べている。

 ヘリ配備、基地建設ともなれば当然、飛行や離着陸訓練による騒音も懸念される。尖閣有事を想定してオスプレイが配備される可能性も払拭(ふっしょく)できない。

 中山市長はもっと真剣に考えるべきだ。12日には中谷防衛大臣が記者会見で中国軍艦が尖閣領海侵犯した場合、自衛艦船の派遣もあり得るとの認識を示した。

 尖閣周辺の中国海軍に対抗するため、海上自衛隊の基地が八重山に置かれる可能性は十分にあると指摘もあるが、与那国町では海上自衛隊を誘致する会も発足したという。「不沈空母」の島となるのか、その動向に注目したい。

 尖閣周辺に自衛艦が派遣され、日中の軍艦がにらみ合う状態ともなれば、軍事的緊張は一挙に高まり、不測の事態も予想される。そうなれば、八重山が最前線に立つことになる。軍隊で島しょ住民を守ることができないことは歴史の教訓だ。八重山郡民は古代ローマ時代の故事にいう「ルビコン川」を渡ってはならない。

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