長雨、農作物に打撃 農家悲鳴「天候回復を」
- 2016年01月19日
- 自然・科学
八重山地方は昨年12月上旬から降水量が多く、日照時間の少ない状態が続いており、野菜など農作物の生育や製糖工場の稼働などに影響が出ている。農家からは「早く天候回復を」などと悲鳴が上がっている。18日は12日ぶりに3時間以上の日照があったものの、石垣島地方気象台によると、19日も晴れ間が出るものの、週間天気予報では20日以降は再び曇りや雨になる見込みで、影響の拡大が懸念されている。
■製糖にも深刻な影響
気象台が7日に発表した長雨と日照不足に関する情報によると、昨年12月1日からことし1月6日までの降水量は各地で平年の1.87倍から5.22倍、日照時間は平年の50%以下となっており、この傾向は7日以降も続いている。
JAおきなわ八重山地区営農振興センター園芸協議会(兼浜秀雄会長)によると、園芸作物全般で発芽率や着果、生育などに影響が出ているという。
3月の出荷に向け、例年12月20日から翌年1月10日に早植えを行うオクラについては、長雨の影響で植え付けができなかったり、植え付けても発芽率が悪くなったりする被害があるという。
兼浜会長も白保近くの赤嶺原のほ場で肥料を入れて植え付けの準備をしているが、トラクターが使えず、天候の回復を待っている。「このままだと1月中の植え付けは難しいかもしれない」と厳しい表情。
サトウキビについては、ハーベスターによる機械刈りができずに安定的な原料の確保ができないため、石垣島製糖は継続的に工場を稼働できないでいる。5日の原料搬入開始以降、稼働したのは10、11、13日のわずか3日間のみ。
白保でサトウキビを生産する内原武雄さん(77)は「18日は晴れたが、畑に水が残り、ぬかるんでいるため、ハーベスターを入れられない。このままでは根腐れを起こしてしまう」と肩を落とした。
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