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日本「新たな戦前の始まり」

戦後70年、「戦争する国」に安保政策大転換

■安倍政権の沖縄差別続く

 今年は依然として経済政策を隠れみのに安倍政権の強権が際立った。来年の参院選勝利で憲法改正を目指す安倍首相は、日本列島を覆った国民の「憲法違反」の声を一切無視して「安保関連法」を強行。戦後70年間、日本は戦争で誰一人として傷つけない、世界に誇る憲法9条の「平和国家」から「戦争する国」に安保政策を大転換した。 いわば戦後70年の節目の今年は、日本が再び戦前に戻った新たな「戦前の始まり」とも言える年になった。

 安倍政権の沖縄差別はとどまるところを知らず、辺野古新基地建設は異例の法廷闘争に入った。強大な国家権力を振りかざす安倍政権の不条理に屈したくない。与那国、宮古に続いて石垣でも自衛隊配備が具体化した。沖縄は基地負担軽減どころか、日米で「軍事要塞(ようさい)化」が進む。沖縄にだけ国防を負わせる差別はやめていただきたい。

 日本は戦後世代が9割近くになり先の大戦の風化が進む。私たちは本当の戦争やテロの怖さを知る努力をもっとするべきだ。そして戦争につながる軍事施設など一切を排除するべきだ。

■選挙対策でばらまき

 かつての最高指導者らは戦争を知らないために戦争に突き進んだ。安倍首相も戦後世代に加え軍事費を過去最大の5兆円超にまで増強するなど暴発が怖い。日本が戦争やテロに巻き込まれる恐れがあるため、来年の選挙はこうした安倍政権の暴走を有権者がどう判断するのかが最大の焦点になる。

 この暴走を止めるため若者グループのシールズや学者の会などの市民団体が「安保法制廃止と立憲主義回復を求める市民連合」を結成。これを受けて野党も統一候補擁立に乗り出した。

 しかし安倍政権も巧みだ。夏の参院選と沖縄の一連の選挙に勝利するには公明の協力が不可欠として軽減税率を1兆円まで譲歩。そしてTPPの農家支援や高齢者支援などを名目に巨額の税金を選挙対策にばらまいている。

 政治には与野党の緊張感とバランスが必要であり、いつまでも野党のふがいなさを責めるのでなく、巨大与党の横暴を止める切り替えが必要だ。

■自衛隊も住民投票すべき

 竹富町では長年の懸案である役場移転に関して住民投票で初めて町民の民意が示された。しかし石垣から西表移転にはあまりに課題が多く、加えて賛否の対立の溝も深く、川満町長の公約が選挙のためのポーズだったのか、その本気度は来年9月の選挙と移転への取り組みであらためて問われる。

 石垣市も新庁舎は、高台とするか現在地とするかは来年2月の住民投票に持ち込まれた。議会が第三者委員会の結論に疑義を示し議員提案で住民投票を決めたためだが、そういう経過からすると石垣の自衛隊配備も最終的には住民投票で決められるべきだ。

 それは過半数を握る与党が自衛隊誘致を決め、住民投票を否決する恐れがあるためだ。防衛省の身勝手な論理でこの「平和な観光の島」が、「対立の島」になるのは納得できない。

 その観光は今年、入域は若干落ち込んだが依然好調を持続した。子牛に至っては過去最高だ。申(さる)年の来年は今後を占う正念場だ。「雇用の質」改善で人手不足解消が進み、八重山経済の活性化が持続することを祈念したい。

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