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黒島を豊かな牛の島に  キャンピングカーで牛の診療

黒島でキャンピングカーを拠点に牛の診療を行っている(有)牛の病院の船倉栄院長=10月6日、黒島家畜市場

黒島でキャンピングカーを拠点に牛の診療を行っている(有)牛の病院の船倉栄院長=10月6日、黒島家畜市場

技術と経験生かしたい ㈲牛の病院 船倉栄院長

 牛の島で知られる黒島で、キャンピングカーに寝泊まりしながらの牛の診療が9月から行われており、島内の畜産農家から「安心して牛が飼える」との声が挙がっている。診療を行っている㈲牛の病院=石垣市宮良=の船倉栄(ひさし)院長(44)は「牛の専門医として20年間培ってきた技術と経験を八重山の畜産のために生かしたい」と語った。

 黒島に住む知人の畜産農家から「獣医師がいたら助かった命がたくさんあった。島に病院を出してほしい」との要望を受けた船倉院長は「牛の医者として、求められている場所に行くのは当然」と黒島に分院を出すことを決めた。

 早速、黒島で診療所を開設しようとしたが、病院を造る土地や貸家もアパートもなかったため、苦肉の策としてキャンピングカーを購入して診療を開始。

 キャンピングカーを拠点に島内を巡回する乗用車のトランクには各種医療器具や薬品を常備、携帯型超音波、顕微鏡も車載しており、同院の獣医師がローテーションで常駐して夜間や早朝の急患にも対応している。

 多い日は午前中だけで5件以上の診療を行うこともあり、他の離島からも依頼があるため多忙を極めているが、船倉院長は「要望がある限り、どこにでも駆けつけたい」と話す。

 竹富町の牛の飼養頭数は5677頭(2014年12月現在)で、黒島ではその4割強に当たる2489頭が飼育されているが、黒島には獣医師が常駐していないため出産に間に合わなかったり、病気の発見が遅れてしまい、毎年100頭以上の牛が死亡・廃牛となっているという。

 県農業共済組合八重山支所によると、黒島で同共済に加入している畜産農家の飼養頭数は13年度が2452頭だったのに対し、死廃事故は132頭で損害額は6600万円に上り、14年度は飼養頭数2489頭に対し、死廃事故は133頭、約6650万円の損害となっている。

 船倉院長は「牛を助けることで島民の所得向上、黒島を日本で一番豊かな牛の島にする手伝いがしたい」と話す。

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