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正賞に髙嶺、狩俣氏 八重山毎日文化賞決まる

左から狩俣恵一氏・髙嶺方祐氏

左から狩俣恵一氏・髙嶺方祐氏

 八重山研究や芸術文化の振興に顕著な業績を挙げた人を表彰する第31回八重山毎日文化賞(八重山毎日新聞社主催)の選考委員会がこのほど開かれ、正賞に学校教育での郷土芸能活動隆盛の礎を築いた髙嶺方祐氏(79)=石垣市登野城=と、八重山研究と竹富島の発展に尽力してきた狩俣恵一氏(63)=宜野湾市=が選ばれた。贈呈式は21日午前11時から、南の美ら花ホテルミヤヒラで開かれる。

 

【髙嶺方祐氏】(たかみね・ほうゆう)

■学校教育で郷土芸能の礎築く

 1935年竹富島生まれ。八重山高校を卒業後、琉球大学文理学部英文学科に入学。大学時代は郷土芸能研究クラブに所属し、八重山芸能のほか能や狂言、浄瑠璃など日本の伝統芸能について調査研究を行った。

 60年3月に琉大を卒業後、4月に英語科教諭として八重高に赴任し、64年には同校郷土芸能部を創設。以後、八重農や八商工でも郷土芸能部の顧問を務め、学校教育での郷土芸能活動隆盛の基礎を築いた。

 八重高の郷土芸能部創設で「学校で三味線を弾くのはタブーの時代。4年もかかった」と苦労話も。94年に同部が全国高校総合文化祭で文部大臣賞を受賞した時は「身震いするほどの感動で、みんなで抱き合って喜んだ」と振り返る。

 「竹富方言辞典」の編著者も務め、主に発音記号を入れる作業に尽力。2011年から3年がかりで単語と例文をCDに吹き込んだ。1989年に県高等学校文化連盟から教育功労賞、95年に沖縄タイムス教育賞、2012年には県文化協会功労賞などを受けた。

 受賞に「八重山の文化功労として最高の勲章。身に余る光栄」と喜び、「郷芸部の顧問ができる教員が増えてほしい。OBもつながりを大事にし、後輩を激励してほしい」と期待した。

 

【狩俣恵一】(かりまた・けいいち)

■研究通じ竹富島の発展に尽力

 狩俣氏は1951年竹富島生まれ。八重山高校から東京都の国学院大学と同大学院を経て、北海道の国学院大学北海道短期大学で国文学を指導し、副学長も歴任。2012年4月から沖縄国際大学の副学長に就任し、琉球文学・芸能の研究と指導を行っている。

 日本歌謡学会、奄美沖縄民間文芸学会などに所属。全国竹富島文化協会編集委員長、宮古伝承文化研究センター副所長なども務め、琉球文化を中心とした研究などの功績が認められ、1998年に沖縄文化協会賞、2000年には日本歌謡学会賞を受賞した。

 ふるさと竹富島の「種子取祭」をはじめ沖縄の伝統芸能を著書や論文発表などを通し保存、継承を訴える。竹富町史「第2巻竹富島」では、うつぐみの島の祭祀(さいし)と行事などを担当した。

 受賞に対し「地元の研究を中心にやってきた中で、八重山毎日文化賞は私にとってありがたく光栄。研究者として最高の賞であり、うれしく思う」と喜びを語った。

 今後の研究には「方言継承の意味からも島の芸能は大切。琉球王朝の宮廷芸能では身分によって言葉の違いがある。士族文化と庶民文化を整理し、その違いの研究を深めたい」と抱負を述べた。

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