台風で倒壊したが、石垣小学校の校庭に…
- 2015年09月08日
- 不連続線
台風で倒壊したが、石垣小学校の校庭にガジュマルの巨木があった。子どもたち4、5人が手をつなげるほどの幹回りで、木に登ったり、その木陰で暑さをしのいだ▼また新川の真乙姥御嶽のオオバアコウも印象深い。夏休みには、木の根元からセミの幼虫を採って羽化まで観察した。休み時間に石垣中裏のクロキに登り、何匹ものハブを捕ったこともある▼昔は身近に巨木がいくつもあった。放課後、子どもたちが集まって木の上に「遊びの巣」を作った。板や竹など廃材を使って「ダンナー」という簡易のログハウスを組み上げた。涼しく、暗くなるまで遊んでいた▼ところが都市化で宅地も狭くなったため、防風用のフクギが消え、大きな木のある屋敷は極めて少なくなった。公園ですら巨木は少ない。子どもたちを遊ばせるママさんもバンナ公園まで移動するなど大変だ▼多くの人が、人生の思い出となる木を持つだろう。結婚や出産、入学、成人の節目を共に歩む記念木があれば、懸命に手入れをするし、自然を尊ぶ気持ちになるはずだ。しかし現在は植える場所が極めて少ない▼そこで名蔵湾に思い出の森を造ったらどうだろうか。ライオンズクラブがヒルギを植えているが、岩盤のためあまり活着しない。行政が浜の条件を整えれば、素晴らしい森ができる。観光客にも開放すればいい。(黒島安隆)
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