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保革超えて自衛隊阻止を

石垣への配備を止める住民の会が発足

■共同代表に保守系も

 「私自身はどちらかといえば保守だと思うが、自衛隊配備に関しては別問題。保革の敷居を低くして自衛隊配備を食い止めるよう微力ながら尽力したいと思い参加することにした」。これは去る20日発足した「石垣島への自衛隊配備を止める住民の会」の3人の共同代表の一人に就いた医師の上原秀政氏の就任あいさつの言葉だ。

 上原氏は「基地ができるとオスプレイもミサイルも飛んできて危険にさらされる。それを保守だ革新だといっていたら自衛隊は阻止できない」と保革を超えた運動の必要性を強調した。

 そこには特定秘密保護法、武器輸出緩和、集団的自衛権容認、教育改革など保守支持層も不安を示す戦前回帰の危うい道を進む安倍政権への危機感が増す中、国の理不尽な扱いに対し保守系の政治家ながら、基地負担軽減のためには県民が保革を超えて「オール沖縄」でまとまる必要性を訴え、大差で知事に当選した翁長雄志知事の思いと共感する部分があったのだろうか。

■日米で基地強化進む

 確かに沖縄では今、基地負担軽減とは逆に辺野古の米軍基地建設をはじめ奄美を含む離島の宮古、八重山(与那国、石垣)でも自衛隊配備が計画されるなど日米での軍事要塞(ようさい)化が進んでいる。安倍政権が言うその理由が、北朝鮮や中国の海洋進出など日本を取り巻く安全保障環境の変化だ。

 そしてその抑止力のためにと安倍政権が日米同盟強化で進めているのが、“戦争法案”“憲法違反”と国民の各界各層から批判が強い「安保法案」と自衛隊配備など沖縄の軍事要塞(ようさい)化だ。

 しかしそこで不思議なのは福田、麻生の自民党政権やその後の民主党政権では「緊張感を高める」急激な安全保障環境の変化は見られなかったのが、なぜ安倍政権になると急に緊張が高まったのかということだ。

 それは中国を過剰なほどに敵視して脅威論やナショナリズムをあおり日米軍事同盟強化に突き進む一方、関係修復どころか、靖国参拝で中韓を挑発するなどの安倍政権のタカ派的言動も要因だ。そういう政権の思惑で沖縄だけに基地を押し付けられ、戦争に巻き込まれるのは到底納得できない。

■自衛隊で尖閣守れるか

 そこであらためて思うのが、防衛省や誘致派は「中国から尖閣を守るために自衛隊配備が必要」というが、中国は本当に尖閣を奪うため攻めてくるのだろうか、自衛隊は尖閣を守る抑止力になりえるかということだ。それは率直に言ってどちらも疑問だ。

 中国が世界第2の経済大国をつぶす危険を冒してまで戦争を仕掛けてくるのは考えられないし、仮に攻めてきたとして日本が頼りにする米国が米兵を犠牲にしてまで尖閣を守るため中国と全面戦争するとはとても思えない。その場合石垣など南西諸島の自衛隊が束になっても中国軍には抗しきれないだろうし、その時には宮古、八重山はどういう事態になっているだろうか。

 したがって南西諸島の自衛隊配備は防衛省の組織拡大のための税金の無駄遣いでしかない。市民は最悪の事態を避けるためにも何かとリスクの多い自衛隊配備は断固拒否し、武力に頼らない外交努力で平和を守るべきだ。

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