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あっぱれ、これぞ学校経営

出口・入口の指導があってこその教育

■学校理解に努める八重農

 「耳を疑う」という簡易な語では到底間に合わない。女子中学生買春という仰天事件を県教育庁幹部が起こした。かつて、この種の非行対策の県全体の企画立案者であり責任者である。全くばかばかしさこの上なしだ。信頼回復は難しいのではないかと考えたくなる。

 そんな中にあっても学校現場では、真摯(しんし)に誠実に職務を全うし教育のレールを敷いている。ここでは県立八重山農林高校(渡久山修校長)を取り上げる。

 先月、同校は中学校の教員を招き授業の体験講座を開いた。教育内容を理解し、進路指導に生かしてもらいたいとの思いからだ。実業高校の場合、その学習内容や方法について中学校側には分からないところがある。分からずしての進路指導や相談は適切とはいえない。その齟齬(そご)を解消するためのものであった。そこには受け入れる方(高校)の自負、送り出す方(中学校)の自信が、互いに交錯しあっていたのではないか。

 同校は学科改編でこれまで親しみのあった学科名をすべて英語のカタカナ名にした。そのため、どうしてもその学習内容がストレートに伝わってこなかった。

 しかし、これまで実業高校としての特性を生かし農業祭などをとおして市民に親しまれてきた。また、生産物の販売や展示等から生徒の学習成果を見ることができた。今回、新たに体験講座を加えて広く学校理解に努めたのである。カリキュラムを知り、生徒の学習する様子を思い浮かべるのは楽しい。定員割れが続く同校。そこには、それを避けたいと心を砕く学校の姿がある。誇りがある。あっぱれ、これぞ学校経営と賛辞したい。

 

■学校再生は校長から

 現在、多くの高校が部活動と学習の両立で苦労している。遅い放課後練習、早い早朝練習、通常授業と生徒は過密スケジュールの中にある。今回、体験講座を手がけた渡久山校長の前任校は県立美里工業高校。甲子園出場経験のある野球の名門校だ。そこで、渡久山校長は教職員と一丸となり早朝講座を開講。工業高校ゆえの第2種電気工事士など資格試験全員受験を目指した。そこで、入学試験段階からその周知を図ってきた。その結果、全員が受験に臨み、高い合格率を誇っている。特筆すべきことは、部活練習参加の必須要件として資格試験合格が課せられていることである。高校教育の在り方と目的が的確で、みごとな学校経営感覚といえよう。

 

■学業と部活動の並立

 部活動と学業の並立を考えるとき、学びたい取り組みだ。渡久山校長によると、大方の学校が類似なことを導入しているようだ。美里工業の場合、それを学校経営計画でシステム化したところが成功した因ではないか—と言う。卓見である。

 卒業後の先には、職業選択と職場獲得という避けられない試練がある。それが常に念頭にある高校生活であってほしい。そのことを父母も教員も説き続けなければならない。なぜならその重要さを一度体験しているからだ。そして現在も認識している。自立を助ける—教員の仕事を集約すればそこにたどり着く。

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