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八重山上布保持者 3人を追加認定

左から松竹喜生子さん、糸数江美子さん、平良蓉子さん

左から松竹喜生子さん、糸数江美子さん、平良蓉子さん

優れた技術で保存継承を 県指定無形文化財保持者は12人に

 【那覇】県教育委員会(宮城奈々委員長)は16日付で、県指定無形文化財「八重山上布」保持者に、石垣市の平良蓉子さん(80)と糸数江美子さん(59)、松竹喜生子さん(56)の3人を追加認定した。県文化財保護審議会(崎原恒新会長)が4月4日に答申していた。八重山上布は1978年、保存継承に向けて県指定無形文化財に指定され6人が保持者に認定された。91年に3人が追加認定され、今回を合わせ保持者は12人になった。

 平良さんは1934年小浜島生まれ。幼いころから祖母や母の機織りを見ながら育ち、19歳の時には一人で反物を織り上げるまでに上達。69年に石垣島に渡り、76年に市八重山上布技術者養成講習会を受講。77年に石垣市登野城に平良織物工房を開設し、職業として本格的に開始した。

 82年から2012年にかけて石垣市や竹富町主催の八重山上布技術者養成講座の講師を務め、市織物事業協同組合の理事長なども歴任した。

 認定に平良さんは「うれしい。ずっと続けてきたことが認められた」と喜び、「上布は難しいが、織り上げる流れや達成感が好き。健康に気を付けてできる限り続け、後継者の育成も頑張りたい」と抱負を語った。

 糸数さんは1955年石垣市新川生まれ。体の弱い子どもを抱えて家でもできる仕事を探していたのが八重山上布を始めたきっかけで、81年、姉の新垣幸子氏に師事。新垣氏の工房で手伝いをしながら独自の作風を模索し続け、2006年には新川に自身の工房を開設した。

 1996年に第21回全日本新人染織展大賞、2007年にはマレーシア独立50周年記念東方交流展ヴィジットマレーシア大賞を受賞するなど、幅広く活動。

 認定の知らせに糸数さんは「うれしい反面、責任を感じている」と述べ、「これまでは自分のペースでやってきた部分があるが、今後は先人が残してくれた技術を基に創意工夫を加え、後継者に伝えていかないといけないと思う」と気を引き締めた。

 松竹さんは1958年石垣市白保生まれ。沖縄工業高校デザイン科を卒業後、76年に京都テキスタイルデザイン社、77年には首里の藤村紅型工房などに就職。78年、20歳の時に帰郷し、八重山上布技術者養成講習会を受講した。96年から現在まで市織物事業協同組合の理事長を務めており、組合員からの人望も厚く、各方面から高く評価されている。

 「先人たちの思いをくみ取ることができる素晴らしい仕事。関われて本当に幸せ」と上布に対する思いを語り、「これまで続けてこられた環境や支えに感謝。やり続ける以上、後継者育成は私たちの使命。今後もより良い物を作る努力を惜しまず、その姿勢を持ち続けたい」と意欲を語った。

 平良さんら3人は、八重山上布の全工程に精通する優れた技術が認められたもので、諸見里明教育長は「八重山上布の技術に誇りを持ち、その継承に努め、今後も作品の制作に意欲的に取り組んでほしい」と祝福した。

  • タグ: 八重山上布県指定無形文化財
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