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「基地のない島」で差別化

“国際観光都市”に軍隊は似合わない

■石垣配備の地ならし

 八重山は確実に軍事基地建設の道に進んでいるようだ。与那国町の沿岸監視部隊は、駐屯予定地の町有地を借地している農業生産法人南牧場と沖縄防衛局側の交渉がようやく合意に達し、15年度配備に向けて大きく前進した。

 次は石垣市長選で急浮上した石垣島への配備が焦点。市長に自衛隊容認の中山義隆氏が当選したことで可能性は高まっている。早速その布石か今月31日、約1200人の隊員らを乗せた海上自衛隊の練習艦隊4隻が石垣港に初寄港する。ただその歓迎レセプションを地元経済団体が組織論議もなしに開催することに、疑問や違和感を覚える人は少なくないだろう。

 配備先は今後の検討事項だが、軍事基地や軍隊は150万人の「国際観光都市」を目指す石垣市のマイナス要因にならないものか。「本島は基地だらけだが、観光客は増えている」の声もあるが、人口100万人余の本島と5万人足らずの石垣島ではスケールが違うし、小さな観光の島にとって軍事基地や軍隊は良い風景ではない。

 むしろ八重山は「基地のない平和な島」を内外にアピールし、差別化を図るべきではないか。観光地は自然豊かでもめごとがなく、穏やかがいい。   

 

■自衛隊は“迷惑施設”?

 市長選の際、県紙が報じた配備計画は、南西諸島の防衛強化の一環として350~400人規模の陸自警備部隊を配備するというものだった。そこで意外だったのが、石破茂自民幹事長や小野寺五典防衛相、自民県連らが「石垣島で候補地を検討していることはない」と躍起になって否定、新聞社や新聞協会にまで抗議していたことだ。

 このように否定するのは、島に自ら自衛隊誘致を進めている外間守吉与那国町長が、市長選応援演説で「相手陣営はあえて自衛隊を持ち出してイメージを悪くしている。石垣に自衛隊が入ることは向こう10~20年はない」と力説したように、やはり政府や関係者自身が、自衛隊を「迷惑施設」と自覚している証しともいえる。

 そして防衛省の抗議はかつての言論統制を想起させる「公権力の圧力」であり、安倍政権の怖さを痛感する。

 さらにその後の県紙報道だと、防衛省は離島奪還作戦を担う部隊として18年度までに約3000人規模の「水陸機動団」を九州か、南西諸島に配備する計画があるようだ。これも石垣が候補地になる可能性は否定できない。

 

■八重山が攻撃されるかも

 自衛隊配備で懸念されるのは、小さな島が賛否で激しく対立して市民が二分されることと、島の主要産業である観光産業へのリスク、さらに八重山が攻撃を受けないかという不安がある。

 それは安倍政権が進める集団的自衛権行使で、自衛隊が米国を攻撃した相手国を攻撃できることから、逆に日本がその相手国から恨みを買い、自衛隊基地のある与那国、石垣が攻撃される可能性もあるということだ。

 さらに集団的自衛権行使で八重山出身の自衛隊員も戦地に駆り出され、本人、家族とも悲劇に遭遇する恐れは否定できない。そういう意味では八重山は今、大きな岐路にあるといえる。

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