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吾輩は新種である 名はまだない

リュウキュウマツの松かさに生える新種のキノコ=20110年11月、西表島の琉球大学圃場内で撮影(琉球大学熱帯生物圏研究センターの寺嶋芳江教授提供)

リュウキュウマツの松かさに生える新種のキノコ=20110年11月、西表島の琉球大学圃場内で撮影(琉球大学熱帯生物圏研究センターの寺嶋芳江教授提供)

琉球松の松ぼっくりにキノコ

 【西表】松やにを含むことからキノコなどの菌類に侵されにくいと考えられていたリュウキュウマツの松かさ(マツボックリ)に新種のキノコが生えることが分かった。このキノコは、通常は菌類が栄養源とはしない成分をなんらかの工夫をして利用しているものとみられ、発見した琉球大学熱帯生物圏研究センターの寺嶋芳江教授(応用微生物学)はメカニズムの解明に取り組むことにしている。

 このキノコは、かさの直径が1~1・5㌢程度、長さ約3㌢で、色は白色、柄の部分は薄茶色。落ちたリュウキュウマツの松かさに生え、11月ごろに特に多くみられる。ひとつの松かさに1、2個生える。学名と和名はまだ付いていない。

 寺嶋教授は2010年秋、西表島で多数のキノコを採取。森林総合研究所の根田仁きのこ・微生物研究領域長から、リュウキュウマツの松かさに生えるキノコは新種の可能性があるとの指摘を受け、同センターで研究しているベトナム人のホアン・ND・ファン外国人客員研究員がデオキシリボ核酸(DNA)を解析した。

 これまでの研究によると、このキノコは、松かさが土に触れて、湿り気がある場合に生えることが分かっている。自然界の生物が餌にするかなどについてはまだ分かっていない。

 寺嶋教授によると、スギやマツなどの針葉樹は成長していく過程で、微生物などに侵されないようにするために松やになどの樹脂成分や何らかの抗菌物質を蓄積する。このため、キノコなどの菌類に侵されにくい。寺嶋教授は、今回、見つかった新種のキノコが生える松かさについて「樹脂成分があるかはまだ測定していないが、成熟した茶色の松かさにはやになどが多いのではないか」と推測している。

 【リュウキュウマツ】沖縄県の県木。建材や街路樹、防風林などに用いられる。マツ科の常緑高木。松くい虫(マツノザイセンチュウ)による被害が社会問題化することもある。

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