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【相次ぐ水難事故(上)】 米原ビーチの離岸流に注意を

離岸流の危険性を説明する花城康志さん 左は独自に制作した看板=15日午前、石垣市米原ビーチ

離岸流の危険性を説明する花城康志さん 左は独自に制作した看板=15日午前、石垣市米原ビーチ

既に8人が犠牲 花城さん事故ゼロへ声かけ運動

 今月8日と11日、石垣市米原海岸と竹富町鳩間島の立原浜で遊泳中に離岸流に巻き込まれる事故が相次いで発生した。

 石垣海上保安部によると、マリンレジャーに伴う水難事故は15日現在で16件発生、8人が犠牲になっている。

 これは昨年1年間の8件(3人死亡)を大きく上回る数字だ。水難事故の中では、観光客によるシュノーケリングの誤操作や離岸流に巻き込まれて命を落とすケースが目立つ。水難事故を未然に防止するため、米原ビーチと竹富町黒島の仲本海岸で行われている独自の活動を追った。(砂川孫優記者)

 

■独自看板で注意喚起

 15日、米原ビーチで海を指さしながら観光客の家族連れに泳ぎ方を説明している1人の男性がいた。花城康志さん(50)。

 米原でマリングッズのレンタル店を経営する花城さんは「米原で離岸流による犠牲者が出てほしくない」との強い思いで9月から米原沖のリーフカレントに注意を呼びかける看板を独自に制作し、ビーチ利用者に注意を呼びかけている。

 看板の支柱の先端には赤旗が取り付けられ、リーフ外での遊泳の危険性を示す写真に日本語・英語・中国語の解説を加えた看板は、波浪注意報や警報が発令されればもちろんだが、リーフ側の波が高ければ自身の判断で立てることもある。

 この日家族と共に花城さんの説明を受けた東京都在住の男性(33)は「看板を見て、離岸流の存在を初めて知った。リーフ沿いには行かず、注意しながら海を楽しみたい」と話した。

 

■悲痛な思いと葛藤

 離岸流は海岸の波打ち際から沖合に向かってできる潮の流れで、部分的に強い引き潮が起こり、遊泳者が気づかずに巻き込まれるケースが多い。

 花城さんは米原海岸と鳩間島立原浜で起きた水難死亡事故について「正直ショックを受けている。自分の力不足を痛感した」と声を落とした。

 

■今後の課題と対策

 米原沖で離岸流に巻き込まれ、死亡する犠牲者が3年連続出ている。

 花城さんは観光客に注意を呼びかけることの難しさを痛感している。看板を見た人から「ここで泳いではだめなのか」との問い合わせが寄せられるなど、誤解も生じたという。

 問題を解消するために始めたのが利用者への「声かけ運動」だ。波の状況や離岸流の情報を教えれば理解してくれると思い、ビーチ利用者の一人一人に注意していく。

 しかし、それでも情報に耳を貸さずに泳ぐ人もおり、注意するのも一苦労だ。

 「監視員がいてほしいが人件費がかかる。防災無線をビーチ側に新たに整備した上で、ウェブカメラを設置して波の状況を確認し、スピーカーでどこからでも注意喚起できるようにしてほしい」と新たな対策を提案した。

 今後は、看板の設置・監視・チラシの配布・声かけ活動を継続するとともに、遊泳上の注意事項などをインターネットで発信し、米原での事故ゼロを目指そうとしている花城さん。「決してここで泳いではいけないということではない。利用者には安全に米原の自然を満喫してもらいたい」と願っている。

  • タグ: 水難事故
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