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住民総出でウッツづくり 川平で18年ぶり

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獅子頭の複製、9月下旬完成

 古くから伝承されてきた獅子頭一対を永久保存するため、初めて複製作りに取り組んでいる川平公民館(大浜永治館長)は29日、獅子の胴体部分となるウッツ(衣装)作りを行った。ウッツ作りも1995年以来18年ぶり。子どもからお年寄りまで多くの住民が参加し、獅子の体毛となる糸を芭蕉から取り出す作業をした。1週間ほど陰干した後、糸をつける網も複製するが、経験者がおらず、老人クラブのメンバーが現物を参考に作ることにしている。  結願祭で重要な役割を果たす獅子頭は400~500年前、石崎北の浜に流れ着いたものと言われている。これまで修繕を繰り返してきたが、これ以上使用すると、破損を招く恐れがあるため、保存することになった。

 複製は、昨年12月に県工芸士の新城弘志さん(78)=登野城=に依頼。9月下旬には完成の見込みだ。新城さんは「川平の獅子は迫力がある。形を同じものにしなければならないので、新調より緊張し、特に仕上げの段階では神経を使う」と話す。  複製ができた後は地区内四つの御嶽で入魂の神事を行って住民にお披露目、10月3日の結願祭を迎える。  ウッツ作りは川平農村集落センターで行われ、1メートル余の芭蕉の茎を400本用意した。皮をむいて不純物を取り除き、繊維を糸状にしてねじり絞る作業を分担して行った。根気のいる細かい作業は、午前9時から午後5時までかかった。  繊維から糸にする工程を担当した糸満秀さん(86)は「作業は久しぶり」と慣れた手つき。祖父と参加した川平小3年の高嶺海斗くんは「最初は難しかったが、簡単になった」と手際よくへらを動かした。  老人クラブ寿会の大仲進会長(79)は「川平が誇りにしている獅子を共同で作るのは楽しい。世間話をしながらできるのが共同作業のおもしろさ」と話した。   網作りに取り組んだお年寄りの一人、南風野喜一さん(84)は「修理はしたことがあるが、全部作ったことはない。みんなで作りたい」と意気込んでいる。  獅子頭製作委員会の仲野英則委員長は「経験者がいなくなっており、後継者を育てるためにも毎年、補修などを継続していきたい」と話した。

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