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人は誰しも老い、そして死を迎える…

 人は誰しも老い、そして死を迎える。来世への旅立ち、いずれは直面する現実と分かっていても、一人の人間の死はそれほど簡単にわり切れるものではない▼病の床に伏し、希望の灯を残して死の不安と闘いつつ生を願う患者の心、安らかな状態で終末期を迎えさせたいと、献身的に尽くす家族の姿には心打たれるものがある▼知人の母親が80代で亡くなった。15年余、寝たきり状態での看病「母ちゃん今、死んだら大変よ」と耳元で励まし続けた。死を受け入れる準備はできていたと思っていたがいざ現実となると心は揺れた▼早朝に受けた施設からの一本の電話に、頭は真っ白になったという。施設に着いて「母ちゃん、母ちゃん」と顔に手をあて呼びかけた。それから3秒後、静かに息をひきとった。「あなたが来られるのを待っていたんですね」の医師の言葉に救われた▼最後は苦しむこともなく穏やかにいった母親に「よく頑張ったね。ありがとう。心配しないでよ」と感謝した。家庭の事情で小学校しか出ず、苦労を重ねて子供たちを育てた。親類の「あなたたちの母さんは立派だった」の言葉に涙、母親を誇りに思うという▼最愛の人をみとる。いちずに子を思い、人に傷つけられても人を傷つけなかった。そこから何を学ぶか。棺を蓋いて事定まるである。(鬚川修)

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