Category: 不連続線
Tweet海外へ留学もしくは仕事で赴任した場合、家族の心配は健康面だ。病気になったり、ケガをしたりすると、医療費の請求額に驚くだろう▼米国だと、ムシ歯治療でも1回数百ドル、保険に加入していないと深刻だ。このため、病気になると帰国して治療を受けるケースが多い。いかに日本の医療保険制度が充実しているかを実感するだろう▼ところが制度が充実していても、肝心な医療を受けられなければ何もならない。先日、八重山病院の産婦人科問題が浮上した。医師不足のため、3~9月の出産を受け付けず、島外での出産を勧めるという▼人口5万人弱の地域で、出産できない状況はまさに異常で、この事態は回避される見通しがついたが、外科も患者を自衛隊機で宮古病院や本島に移送するなど危機的状況にある▼その背景には、医師の専門化によるものが大きい。大都会ならまだしも、離島では部位ごとに専門医をそろえることは難しい。病気になったとき、あの病院、この病院と紹介される状況なら、離島住民の不安は外国にいるのと変わらない▼離島の住民生活、経済発展は地域医療の充実が土台で、これが揺らぐと島外へ出た若者も帰ってこないし、活力も出ない。現在、八重山の医療を守る会が活動を行っているが、その体制を強化しなければ、堂々めぐりになる(黒島安隆)
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