石西礁湖に新たに入ってくるサンゴの幼生の量(加入量)を調べたところ、2005年をピークに大きく減少していることが、野島哲・九州大学理学部附属天草臨界実験所准教授の調査で分かった。野島准教授は「幼生の加入は04~05年をピーク。石西礁湖は健全な状態からどんどん悪くなっている。陸域を含めた総合的な保全が必要」と話している。
石西礁湖は西表島と石垣島の間に広がるサンゴ礁海域。近年は「赤土流出など陸域からの環境負荷や白化、オニヒトデの大量発生などでかく乱を受け、大きく衰退している」として、石西礁湖自然再生協議会(会長・土屋誠琉球大学理学部教授)が06年に発足している。
野島准教授は、26日の同協議会の第15回会合で調査結果を報告した。
野島准教授は00年から石西礁湖内の38地点で調査を実施。
その結果、1平方メートル当たりの加入量が10個体以上と多かった地点は05年の17地点をピークに減っており、11年には3地点にとどまった。また、05年にはすべての地点で加入があったのに、11年には加入のない地点が15カ所となった。
04年や05年に幼生の加入量が多かった地点ではサンゴが回復しているものの、野島准教授は「これからの環境が良くないと、育ちつつあるサンゴもやがては失われてしまう」と懸念を示した。
野島准教授は、多くの幼生を供給する大型のサンゴ群落について、サンゴの一種、クシハダミドリイシの調査結果から説明し、「07年の大規模な白化以降、大型の群体が消滅している。サンゴをめぐる水環境が濁りのせいで悪くなっている。陸域対策が非常に重要」と述べた。
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