6年後の順調な生育確認
29日に観察会開く
交通事故で傷付いたあと、治療を受けて回復し、野生に戻されていた2羽のカンムリワシが、6年以上たった現在も順調に生育していることが確認されている。カンムリワシが交通事故に遭うケースは今年すでに2件確認されており、依然として深刻な状況。調査を続けているカンムリワシ・リサーチ(佐野清貴代表)は今年も旧正月(23日)からの1週間を「カンムリワシ週間」と位置付け、28日に講演会、29日に観察会を開く。
確認されているのは、2005年12月におもとトンネル付近で交通事故に遭った雄の「あおい」と、06年8月に富野で交通事故に遭ったメスの「やしみ」。いずれも、野生復帰のために放鳥する際に付けた足輪から確認された。
佐野代表の観察によると、「やしみ」は1週間ほど前から富野小中学校の運動場でえさを取る姿などが頻繁に確認されている。
カンムリワシの交通事故は、車にひかれたカエルなどの小動物を、カンムリワシが路上で食べようとして発生。近年、確認件数が目立っており、カンムリワシ・リサーチのまとめによると、石垣では▽09年=6件▽10年=12件▽11年=10件―と推移。
今年はすでに石垣島と西表島で1件ずつカンムリワシの交通事故が確認されている。
佐野代表によると、2~3月はカンムリワシの交尾期にあたり、行動が活発になる。交通事故のリスクも高まるため、カンムリワシ・リサーチでは「カンムリワシ週間」を設けて啓発活動を行っている。
「カンムリワシ週間」にちなむイベントは▽講演会=28日午後3時、環境省国際サンゴ礁研究・モニタリングセンター▽観察会=29日午前8時30分、石垣やいま村駐車場集合。
【カンムリワシ】国の特別天然記念物。環境省のレッドリストでは「ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種」を示す絶滅危惧IA類。西表島と石垣島だけに繁殖。多良間、与那国、竹富、小浜でも目撃例があり、若い個体が過ごす場所として繁殖地以外の周辺離島の環境も注目されている。
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