Category: 自然・科学 Tag: VERA 天体 石垣島天文台
「街の明かりも星に優しい」
「星を見るなら八重山」という声が年々高まっている。国内で最も多くの星が観測できる最高の場所として、天体ファンはもとより、観光資源としても注目を集めている。夜空に輝く数々の星は、四季折々、少しずつ形を変えながらさまざまな表情をのぞかせ、地元では方言名で親しまれている。
■時季観測の指標
郡内では88星座のうち84星座、最も明るく輝く1等星の21個すべて見ることが可能で、夏の主役の天の川は、国内で最も広く眺められる。
そして春夏秋冬、星が人々の目を飽きさせることはない。春には南十字星やぱいか星、夏には天の川、冬にはむりか星など光のショーは年間通して続く。
星たちは、八重山の生活に深い結びつきも持つ。α星とβ星は2個で「ぱいか星」と呼ばれ、6月になると真横に並び、稲刈りとカツオ漁の開始を知らせた。
複数個の星で織りなす「すばる」は、八重山では6個の星を指し、「むりか星」として親しまれる。豊年祭が終わる時期から見えはじめ、1、2月に最も上空に輝く。真東から昇り、真上を通って真西に沈むため、時季観測の指標となった。
■「日本選星名所」
天の川の立体地図作製を目的に2002年、電波望遠鏡VERA(ベラ)の石垣島観測局が建設され、口径105センチの望遠鏡を備えた石垣島天文台が06年に完成した。
八重山の上空は大気が安定、星が鮮明に見えるため、天文学第一線の研究が進められている。
特に石垣島天文台完成以降は、天体画像の地元公開が多くなり、これに伴い、住民間に星の関心も高まった。10年度は、両施設合わせて入場者が1万人を突破。11年度も前年度以上の来訪が期待されている。
さらに昨年7月、テレビ番組で、天文学者が選ぶ星空スポットとして石垣島天文台が1位に選ばれた。これを受け、石垣市観光協会は、同番組で上位となった岡山県井原市、長野県南牧村の観光協会とも連携。「日本三選星名所」として星空をアピールしている。
天文台は観光資源として、誘客にも貢献している。最近は修学旅行や研修、ツアーなども組まれ、天文台への問い合わせが多いという。
この動きに伴い、地元八重山でも星にちなんだ土産など商品の開発も進んでおり、観光にも期待が膨らむ。今年も八重山の星から目が離せない。
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