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4月、入学式の季節。思っただけでも気が…

 4月、入学式の季節。思っただけでも気が晴々とし、そして引き締まる▼八重山の場合、大学への入学はそのまま古里との「別離」を意味する。交通事情も通信手段も格段に発達した現在、別離などと何を大げさなと思われるかも知れないが、50年前はまさしく文字通り「別離」の思いが強かったのだ。「故郷を離るる歌」の「さらばふるさと さらばふるさと…」を高唱し、また沖に停泊している本船への艀(はしけ)の上で「幸を求めて船出はしてもナポリの月を見るこの悲しさよ」などとつぶやいたものだ▼この3月まで教えていた高校生も大学へ、あるいは予備校へと出発した。今ごろは胸ふくらませ入学式に臨んでいることだろう▼別れに際してわたしは「めぐりあいを大切に」という言葉をはなむけとした。何しろこんな小さな八重山から大都市へ出かけて行くのである。その緊張は大きなものがある▼つい引っ込み思案になってばかりいると自分の能力を十分に伸ばすことができない。せっかく島を出るのだから、めぐりあう大きな外の世界を信じて積極的に自分を開いて努力すれば思いもかけなかった自分の可能性を発見できるのだという思いからである▼実はそれはいきなり大東京へ出て一人苦しんでいた自分の経験の反省から出た言葉なのである。(八重洋一郎)

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