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官民連携で景気回復を

厳しい時代にこそ結束と知恵
■予断許さぬ観光情勢  今年も厳しい年になりそうだ。八重山経済はこの数年、観光の不振で低迷しているが、昨年末から気になる現象が幾つか起きている。  例えば年末年始は正月帰省と避寒観光とで混雑し、航空機のチケットを確保するのが難しい。業界にとっては書き入れ時で石垣路線はほぼ前年並みだったが、人気路線の羽田直行便が7.1%ダウンし、JALグループは沖縄路線で前年より8.9%も下回った。  先に出場申し込みを締め切った石垣島マラソン、やまねこマラソン両大会も、過去最多の出場者となる一方で、県外エントリーは減少した。  スポーツイベントはリピーター率が高く、大会を1度経験すると、次の目標を決めて何度も挑戦する人が多い。  県外出場者減は百数十人だが、市町の主要イベントである。しっかり分析する必要があろう。  不況下では、確かに航空運賃の高い離島は敬遠されがちだ。観光客は沖縄本島まで来るが、八重山へはなかなか足を延ばしてくれない。  ところが隣の宮古島は堅調に推移しているのである。 ■景気低迷で生活困窮者増  先に開かれた石垣市の初春の交歓会で、中山義隆市長は、「全国に先駆けて景気回復をしたい」と決意を新たにした。新年度予算での投資的経費増額を明言し、市民に地元企業や地場産品の使用を呼びかけ、島内経済活性化への協力を求めた。このように行政トップが危機感を示すことは重要だ。  昨年、市内では2件の大型倒産があった。いずれも郡内建設業、製造業の老舗である。公共工事の積算誤りや競争激化など理由は異なるが、復帰後の大型プロジェクトが次々と完了し、建設業界を取り巻く環境が一段と厳しさを増しているのは間違いない。  この数年、民間アパートの建設ラッシュが公共工事の落ち込みを支えたが、それも止まった。  石垣市は建設事業所が多く、受注競争が続いている。公共事業への依存度が高く、工事が先細りとなった状況下では業界再編など自助努力も必要だ。  ただ同業界にたずさわる市民は多く受注減で働く場を失い、生活困窮者が増えているのも事実だ。このため、行政には景気浮揚の取り組みとスピード感が求められよう。 ■危機感を共有しよう  しかし暗い話ばかりではない。今年は厳しさの中にも明るい話題がある。新年度予算ではジェット燃料税が軽減され、竹富町が長く訴え続けていた生活保全航路整備が認められた。  減税に伴う航空運賃への反映額はこれからで、羽田空港の国際化や格安航空会社の相次ぐ参入、円高などを背景に観光の不安感は払しょくできないが一定の効果は期待できよう。  また4月にはJAファーマーズマーケットもオープンする。市内では、商業形態も大型スーパーやコンビニなどチェーン店化が進み、消費経済が島外流出する傾向にある。  その中で地産地消を推進し、農家が自ら商品を売る姿勢を見せていることは、たのもしい。  また市は、ギネス挑戦の大バーベキュー大会を打ち出した。インパクトの強いイベントで、畜産の島をアピールする方針だ。これを観光商品として組み合わせ、効果的な時期に打つなら期待はさらに大きくなる。  厳しい経済情勢下では知恵を寄せ合い、結束することが最も大事である。今年は経済各団体が濃密に連携し、苦境を脱するよう願いたい。

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