(株)石垣島かつおだし(東郷清龍代表)が今月中旬から与那国産カツオを使った「石垣島かつおだし」の販売を開始する。14日には同町久部良で与那国工場の落成式を行い、本格稼働を祝う。これまでカジキ釣りの餌程度でしか釣られていなかったカツオが、かつおだしの原料として島で換金されることで、高齢者を含めた漁業者の所得向上と後継者育成、漁業の活性化につながると期待されている。
同島でカツオは、近海に大量にいるものの単価が1キロ150円程度と運賃よりも安いため漁業の対象とならなかった。
「かつおだし」は、同社の東郷社長が一昨年、当時の与那国漁協組合長だった上地常夫氏(現町産業振興課副参事)に「地元にある未利用資源を活用できないか」と、与那国のカツオを使った「かつおだし」作りを提案。水産庁の「ビジネスプラン」に応募。事業が認められたことで、同漁協も出資し、遊休化していた漁協のかつお節工場を改修。新たに設備を導入し、今年6月から試験操業を行ってきた。
同社ではカツオを1キロ200円で購入。買い上げが始まったことで、カツオを釣る漁業者も増え、現在、多い時には1日800キロが水揚げされ、なかには1日2万円をあげる漁業者もいるという。
同社では1日1トン、年間350トン程度を買い上げ、製品化する計画。
与那国島で水揚げされたカツオは与那国工場で粉末状にまで加工。それを宮良にある加工場で石垣の塩などを加えて味を調えた上で袋詰めし、製品化する。製品化された「だし」は、当面、石垣の塩のネットワークを使って販売し、徐々に市場を拡大する計画。
東郷社長は「国内で流通しているカツオの大半が輸入物。石垣島かつおだしは、与那国のカツオと石垣の塩を使った純国産」と、安全性を強調した。
また、同漁協の中島勝治組合長は「与那国は30分も船を走らせればカツオが釣れ、新鮮。カジキは釣れない日もあるが、カツオを釣ることで収入も安定する」と話した。
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