Category: 社説
外国人旅行情勢は好転
■案内所設置で一歩前進
郡内初の「ビジットジャパン案内所」が、離島ターミナル内の平田観光事務所に設置された。観光局認定の外国人旅行者向け案内所で、英語、中国語が堪能なスタッフ8人が常駐、観光情報などを案内する。
政府観光局(JNTO)が指定登録した案内所は全国250カ所、沖縄は那覇空港内の国内線、国際線など那覇市内に4カ所あるが、純民間会社は2カ所だけだ。
石垣市内では、支配人など幹部職員が外国人というホテルも珍しくない。もちろん語学力に優れたスタッフもいる。ぜひ積極的に案内所の認定を受けてほしい。その数が多いほど外国人観光客に安心感を与え、国際観光地としてのアピール効果をもたらすことになる。
政府観光局は外客誘致法で全国を16ブロックに分け、国際観光テーマを設定して外国人誘客1000万人を目標に取り組みを強化しているが、これが意外と知られていない。沖縄のテーマは「琉球王朝文化が息づく亜熱帯の楽園」だ。
■八重山は無名の小島
八重山で国際観光地づくりが唱えられて久しい。国境の地理的特性を生かし「アジアに開かれた南の玄関口」のキャッチフレーズも打ち出している。
そのステップとして石垣市は台湾・蘇澳鎮(町)と友好親善都市、ハワイ州カウアイ郡と姉妹都市を締結、また与那国町が台湾・花蓮市と姉妹都市の縁を結んでいる。市役所にも国際交流係が配置され、トライアスロンなど国際イベントも行われるようになった。ただ、いまのところ儀礼的交流がメーンで目標とする人・モノ(物流)の交流には至っていない。
外国人観光客の誘客には大きな課題がある。国内的には八重山は観光地として知られるようになったが、外国から見ると依然、無名の小島である。
訪れる外国人観光客の多くは日本滞在者か研究者、または島に親せきや友人がいたり、何らの縁を持つ人々だ。
観光業界も八重山観光が右肩上がりで伸び続けてきただけに、誘客は国内市場で事足りたというのが現状だ。
■プロジェクトチーム結成を
ところが状況は変化した。不況が長期化し、旅費のかさむ八重山は大きな影響を受けている。旅行需要が回復しても海外との競争を強いられ、以前のような伸びは望みにくい。
そこで未開拓の外国人旅行者に目を向けたい。折しも海外の状況は好転しているのである。
この数年、台湾からはクルーズ船が定期的に寄港し、台湾航空会社も週3回、チャーター便を運航するようになった。いまは駆け足観光が主流だが、台湾では口コミで近くに風光明美(めいび)なリゾート地がある、と広がりつつある。将来的には大きな市場に発展する可能性がある。
現在、外国人旅行者にとって八重山は不便このうえないところだろう。言葉は通じないし、英文や中国文の観光パンフレットもない。ドル以外の両替ができず、交通標識、移動の交通手段も限られている。団体ならまだしも、個人旅行だとかなり苦労するだろう。
ところがこのような問題は克服できよう。3市町、県がプロジェクトチームを作り、積極的に取り組めば解決は可能だ。要は本気になるか否かだ。
観光協会にも海外キャラバンを行う気概がほしい。