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小浜糖業の原料代未払い

窮地に立つ黒糖産業、農家に説明もなし
 小浜糖業(竹富博彬社長)で今期操業分の原料代未払いが続いており、離島の基幹産業であるサトウキビ産業の厳しい状況が次々と浮き彫りになっている。同社は株主の大半が農家とあって、資本的にも厳しい体質で今期原料代の未払いもメドが立たない状況が続いており、農家からは「何の説明もない」と不満が上がっている。(上地矢寸志記者) ■小浜糖業  小浜糖業は1962年に本土資本の「小浜製糖」が操業していたが、経営不振で撤退。73年に島民が町の援助を受けて会社を買い取り、「照島糖業」で再開。88年に社名を現在の小浜糖業に変更した。  照島糖業創業時に島民が小口株主となり操業してきたが、資金不足から98年に7000万円、2002年に1億5000万円を町が債務負担するという自転車操業が続けられてきた。  その中で今期操業では増産による操業期間延長によるコスト増、国からの交付金減額、黒糖需要低迷で資金繰りが悪化。約3000万円の原料代未払いが続いている。  JAに融資を求めたが、担保提供と町の債務負担が必要となった。町側は株主による担保提供で融資を受けられるとする見解で債務負担を行わない方針を示している。 ■農家の反応  「農家(株主)も担保を提供してキビ代をもらえということなのか」と町に債務負担を求めた農民大会の共同代表の一人は憤りを見せた。  小浜の農家からは「植え付け時期だがキビを作っても来年も原料代がもらえるか不安だ」「未払い分の説明が現状では一切ない」と不安の声が相次いでいる。  竹富社長も「株主の担保提供といっても1株1、2万円の株主に担保を求めるわけにもいかない」と話し、役員の担保増額や新たな融資先を模索する見解を示している。 ■含みつ糖並みの補助制度拡充へ  川満栄長町長は「厳しいのは小浜糖業だけでなく、黒糖産業全般にいえることだ」と話し、黒糖の含みつ糖(白糖)並みの補助制度拡充を国に求めていく考えを改めて示した。  昨年から県やJA、県黒砂糖工業会などが連携して国に補助制度の拡充を求めているが、現状ではメドが立っていない。沖縄振興計画が11年度で計画期間を終えるのを前に、ポスト沖振計に制度拡充を盛り込むため、行動を急がなければならない現状もある。  将来的な展開に向けて動きが進んでいる一方で、「農家の実情は税金も払えず、子どもへの仕送りもできない」(小浜・仲盛裕さん)という窮状の早期打開が求められている。  各黒糖工場の経営状況も厳しいことから、離島地域の基幹産業を保全する観点からも関係町村や県、JAが一体となった経営安定基金創設などの取り組みが急務だ。
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