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尾辻与那国町長が死去 現職町長では郡内では2人目

早い死惜しむ声相次ぐ 55日以内には選挙
14日夜から意識不明の重体となっていた与那国町の尾辻吉兼町長(55)は25日午後3時23分、痙攣重積(けいれんじゅうせき)による低酸素血症のため、入院先の県立八重山病院で死亡した。昨年10月の住民投票で石垣市などとの市町合併を断念、自立を選択した町は財政健全化のために助役と収入役を置かず、尾辻町長は台湾花蓮市との交流を中心とする与那国交流特区構想を足がかりに自立の道に向けて歩んでいた矢先だけに、同氏の死去が町行政に影響を与えるのは必至。現職の町長が亡くなったため、55日以内に町長選を行わなければならず、9月初旬の町長選が見込まれている。 八重山郡内で在職中の首長が死亡したのは、竹富町5、6代町長(1960-64)の崎田永起氏以来2人目。 県選挙管理委員会によると、現職の首長が亡くなった場合、死亡から5日以内に町選挙管理委員会に通知を出したあと、町選挙管理委員会が通知を受理してから50日以内に選挙期日を決め、告示する。 このため、遅くとも9月中旬までには町長選が行われる。 町長職務代理者の池間龍一総務財政課長は同日午後3時30分ごろに尾辻町長の訃報を聞き、課長会議を開いたあとに職員らに状況を説明した。 会議では、選管への通知を26日以降に見送り、町民葬については今後、遺族らと話し合って決めていく方針を確認した。 池間課長は「町長の容体が急変したことに驚いている。町民からの問い合わせも多く、職員には動揺しないように指示したが、今後のことはこれから家族と話し合いたい」と話した。 尾辻町長の訃報を受けて大浜長照石垣市長は「(尾辻町長は)自立計画を作って町民を指導しようとした直後だけに残念に思う」、大盛武竹富町長は「一時は容体も安定してきたと聞いていたのに残念です」とコメント。 入院先の病院には午後3時半すぎから大盛竹富町長や辻野ヒロ子県議、各界の代表者をはじめとする大勢の弔問客が訪れ、尾辻町長の突然の死去に動揺を隠しきれない様子だった。 与那国町久部良の自宅にも町議会議員をはじめ大勢の町民が訪れ、島に残って尾辻町長の回復を信じていた親族らにお悔やみを述べていた。町民からは町民葬を望む声も多い。 尾辻町長の告別式は27日午前10時からサンレー八重山紫雲閣で行われる。 ■「惜しい人を失った」/尾辻町長死去に衝撃 与那国町長の尾辻吉兼さん(55)が亡くなった八重山病院四階には、午後3時半すぎから弔問の人たちが続々と訪れ、「非常に残念だ」、「惜しい人を失った」などと語り、日本最西端の\"カジ取り役\"との早すぎる別れを悲しんだ。病室からは、嗚咽とともに、遺族らの「お疲れさま」という声。尾辻さんの遺体は、午後6時半に病院から送り出され、与那国出身者や親せきの人たちなど約50人が見送った。妻の美佐恵さん(51)は「本人は最後まで一生懸命がんばったが、病に勝てなかった。みなさんの気持ちに応えるため、私たち家族も頑張りたい」と、涙ながらにあいさつした。 大盛武町長は午後3時半すぎに到着し、「非常に残念。一時は容体も安定していると聞いていたので、持ち直してくれると思っていた。ショックです」と語った。 午後4時ごろに到着した辻野ヒロ子県議は「10日に石垣在与那国郷友会の運動会で一緒になったときにも『自立のために頑張らないといけない』という話をしたばかりだった。いろいろな形でこれからも連携していけると思っていただけに残念」と声を詰まらせた。 その後、大浜高伸支庁長や大浜長照市長も相次いで弔問に訪れた。大浜支庁長は「自立の方向性を決めたあと、県としても地元の話を聞き、国の支援をいただきたいと思っていた。非常に残念だと思う」、大浜市長は「自立の道を歩んでいるなかで、現職の町長を失ったことは大きな痛手だ。返す返すも残念。遠隔地の離島という与那国島の将来を考える心労は大きかったのだろう」と慮った。 美佐恵さんは「必ず元気になると思っていただけに残念。でも、自分の思うように生きた。やりたいことをして、一番幸せな生き方をした。安らかな気持ちではないか」と語った。 ■東浜功一与那国町議会議長 (尾辻町長の訃報は)急なことだったので声も出なかった。先日、家族と面会して回復に向かっているという説明を受け、安心していた直後のことで残念です。 美佐恵夫人も必ず元気になると信じており、こんなに早く亡くなるとは信じられない。 住民の混乱を招かないよう、議会としてもきちんと対応したい。 ■前西原武三久部良公民館長 これから、与那国町が自立に向かうため、町長もますます頑張ってくれると思っていたが残念だ。 与那国漁協組合長としても漁協経営の健全化に向けて頑張ろうという時期にこのようなことになってしまった。 与那国町には本当に必要な人だったことを実感している。 ■大浜長照市長 (尾辻町長が)倒れたことを福島市で聞き、電話で経過を聞いていたが、残念に思う。 合併協議会でも真剣に協議し、これから与那国の自立に向け、東奔西走していただけに心労もあったと思う。 自立計画を作り、与那国を指導しようとしていた矢先だけに残念に思う。心からごめい福をお祈りしたい。 与那国も自立の道を歩むことを決めたが、町民が力を合わせて頑張れば明るい道は開けてくると思う。 ■知念辰憲市議会議長 容体は安定していると聞いて安心していたが、このような結果になって残念。 合併せず自立を決めた与那国町を引っ張り、八重山の発展に力を発揮してくれると期待が大きかった。 まだ町長の任期も残されており、若い町長としてのバイタリティーをもって、行政に取り組んでいるなかでの訃報に 、やりきれない思い。 ■山田耕治竹富町議会議長 まだ若く、政治家としてもこれからだったのに非常に残念だ。 当日(尾辻町長が倒れた14日)の昼間も竹富町役場で一緒に話をしていた。 自立に向けて頑張っていた矢先のことだけに、驚いている。与那国町の関係者にお悔やみを申し上げたい。 ■上原亀一八重山漁協組合長 早すぎる、残念だ。今の与那国町漁協は尾辻町長が組合長だったころから経営改善に向けてがんばっていると聞いていた。(尾辻町長の訃報は)ショックだ。 これだけ水産分野に向けてがんばってきた人が亡くなったのは与那国だけでなく、漁業全体にも大きな衝撃を与えるだろう。関係者にお悔やみ申し上げたい。 ■大島正嗣JAおきなわ八重山地区事業本部長 尾辻町長は、町長になる前は与那国漁協の組合長で、協同組合の理念を人一倍理解していた。漁協だけでなくJAに対しても大きな理解者を失い、残念に思う。 JA与那国の解散時にも混乱しないよう配慮してもらった。 解散時に町に買い上げてもらったJAの財産の買い戻しについて、これから町長と話を進めようと考えていただけに、残念に思う。

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