6月
30日
2010

離島の声、国政に届けよう

Category: 社説



参院選、候補者入りでようやく盛り上がり

■民主政権どう評価
 24日に公示された第22回参院選は早くも中盤戦に入り、沖縄選挙区では4人の候補者が1議席を目指して激しくしのぎを削っている。

 候補者不在で郡民の関心も低調だった八重山も、きのう29日新人で沖縄平和運動センター事務局長の山城博冶氏(58)=無所属、社民・社大推薦=が石垣入りし、さらにきょう30日は自民現職の島尻安伊子氏(45)=公明県本推薦=が石垣入りし、ようやく盛り上がりを見せてきた。事実上3人の争いであるもう1人の新人で沖縄医療生協前理事長の伊集唯行氏(58)=共産推薦=は7月初めに石垣入りの予定。

 今回の選挙は、全国的には昨年夏の衆院選で悲願の政権交代を果たした民主党政権9カ月の評価が問われるものだ。121の改選議席の過半数を与党は確保できるか。“小鳩政権”のカネと政治やぐらつくマニフェストでさらに強まった政治不信、民主党への逆風は菅政権発足という看板の架け替えで果たして収まっているのか。
 野党側からばらまきと批判される子ども手当て、高校授業料無料化、コメ所得補償制度、高速無料化実験をはじめ、一方では国民の高い評価と注目を集めた事業仕分け、さらには今回の選挙で突然菅首相から論議が提起された消費税上げなど、これらに国民がどう審判を下すのか。特に消費税増税は果たして認めるべきか。

■離島の声、埋没させるな
 沖縄では何といっても普天間移設問題が争点だ。4人の立候補者のうち幸福実現党の金城竜郎氏(46)以外は3氏とも県内移設反対だ。
 今回残念なことは、県民の頭越しに結局は名護市辺野古に移設先を戻した与党民主党からの出馬がないということだ。県民には戸惑いが見られる。それでも各候補者は民主党の日米合意を批判した選挙戦を展開している。

 当然県民を裏切った民主党は批判され、同問題で県民との約束を履行するためにあえて連立政権を離脱した社民党は評価されるべきだし、各候補者の得票によって沖縄の意思、民意を改めて全国に示したい。
 併せて普天間にかき消されがちな八重山の存在もしっかり主張したい。参院選は離島の声を国政に届ける好機。
 離島には離島なりの問題が山積している。その中から私たちは候補者や政治に何をやってほしいのかきちんと求め一方候補者は八重山のために何をするのか明確に提示。その上で私たちは八重山のためになる人を選びたい。

■国有地無償譲渡で支援を
 本土の不況が観光産業に影響を与え八重山経済は大きなダメージを受けている。黒糖の販売不振に加えて宮崎の口蹄疫で離島農業がピンチにある。小浜糖業は原料代が支払えない。公共事業は激減、代わりの施策はない。与那国は過疎が止まらず、国境の町は自衛隊誘致に動くなど疲弊が進んでいる。
 経済格差、所得格差、雇用、教育、医療、老人介護などの問題もある。
 国は海洋基本法で国防や経済水域面から「離島の重要性」を明記した。それならもっと離島に安心して住める政治の支援策があるべきだ。前原沖縄担当大臣は昨年の就任時に交付税でその面の配慮があるべきだと語っていた。
 しかし現在まで従来の枠を出ての配慮はない。たとえばインフラを整備する際現在の石垣空港や新港地区の国有地を思い切って無償譲渡するなどの支援体制があってもよい。候補者の皆さんはこうした離島の声にしっかり耳を傾け国政での実現に努力すべきだ。

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