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以前、井上靖の小説「風濤(ふうとう)」を…

 以前、井上靖の小説「風濤(ふうとう)」を読んだことがある▼高麗王が王国を維持するため元の世祖クビライに服属し、ついにはその娘を妃(きさき)として迎えるまでになるが、日本征服のための軍事基地となった高麗は結局さまざまな犠牲を払いつつ暗澹(あんたん)たる歳月を送らねばならなかったという内容。わたしはすぐ米国、日本、沖縄を連想した▼ところで戦後日本について詳細な実証的研究を重ねているジョン・ダワーという米国人研究者がいる。その著書に見られる彼の結論はほぼ次の通りだ▼「日本は自らを存続させるための沖縄を米国に引き渡した。そして米軍基地を押し付けた。吉田茂をはじめとする日本保守勢力はそれによって経済的成功を達成し得たと言われるが、米国は当初からの世界戦略に従って天皇を利用し保守勢力を操作してきただけだ。日本は真の民主主義を放棄して米国の永遠の部下となった」▼さて、今また鳩山首相が沖縄の地政学的位置の重要さをかざしつつ、さらに基地を押し付けようとしている。自らが奴隷たる自覚もなしに厚顔無恥の態度で▼これまで沖縄はいわば日米の二重奴隷であった。しかしもはや奴隷であり続けることはできない。我々は今こそあくまで自己の尊厳と自由、生命の安全への諸権利を執拗(しつよう)に主張し続けなければならない。(八重洋一郎)

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