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井上ひさし氏の最期は身内が家で看取った…

 井上ひさし氏の最期は身内が家で看取った。しかし、今の世の中それは難しい。近年の死別は療養中の病院頼みの傾向に。おまけに延命器機に繋がれてしまうと臨終は余計に病院での日常になった▼身内が覚悟して家に連れ帰らない限り病院での死別の愁嘆騒ぎは続く。その慌ただしさを見て、明日は我が身かと落ち込む病棟の隣人も少なくない▼夕べまで元気だったという一人住まいの方が風呂場で倒れ急死した。健康だっただけに死因をめぐって救急指定病院での死亡診断が叶わず司法の検死に回された▼ということは、自宅療養中の肉親が家族が目を離したすきに亡くなり加えてかかりつけ医師も不在だったら代診の医師は、同じく死亡診断を躊躇なさるのだろうか。時代とはいえ疑義で診断を回避されたら身内は立つ瀬がない▼そんな話を聞いていたせいか父も最後は、甲斐性のない子どもたちを見透かし退院しようと言わなかった。常襲の便意、体の衰弱と闘いながらもプライドを矜持、おしめも意識を失う死の前日まで拒否していた▼耳が遠く、おしゃべりできかん坊の父は、医師、看護師を大いに手こずらせ笑わせ時に怒らせて大往生した。家族が見守る中、早朝に逝った父の死亡診断時刻は、呼び出された担当医師が到着するまでの時間も加味された。(仲間清隆)

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