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カンムリワシ2度一命取り止める

交通事故急増、すでに昨年同数の6件
 交通事故に遭ったあと、2度にわたって救助され、“一命”を取り止めたオスのカンムリワシが市内で療養を続けている。回復は順調で、交通事故で失われた左の風切り羽が伸びてくれば、野生に戻れるそうだ。石垣島で確認されたカンムリワシの交通事故は今年、実質的に6件で、去年1年間と同数に達しており、交通事故はカンムリワシの生息環境を脅かす要因となっている。  環境省那覇自然環境事務所によると、このカンムリワシは先月21日、川平地区の県道で観光バスに巻き込まれたところを、後続のタクシー運転手が保護。運転手は近くの歩道にカンムリワシを横たえたあと、環境省に連絡し、そのまま業務に戻った。約30分後に石垣自然保護官事務所の自然保護官が到着したが、カンムリワシの姿は見えなくなっていた。  その後、川平小教諭、八巻聖さん(34)が今月3日に同校のクラブ活動で児童5人とともに川平地区の通称「まんやま」を登っていたところ、落下してきたカンムリワシを保護し、同事務所に連絡した。  同事務所では、先月21日の交通事故現場に残っていたカンムリワシの左の風切り羽と、今月3日に保護したカンムリワシの詳しい検査を国立環境研究所に依頼。その結果、ミトコンドリアのDNAが一致し、「(同一の個体だと)断定はできないが、その可能性が高い」との結論を得た。また、3日に保護されたカンムリワシも左の風切り羽が失われていた。  平田家畜病院の栗原新獣医師によると、今月3日に保護された時、このカンムリワシにはダニや寄生虫が着き、弱った状態。風切り羽は鳥が飛ぶのに不可欠な羽で、栗原獣医師は「風切り羽が抜け、飛行不能になっていた。えさも取れず、地面を歩いている間にダニが着いたのではないか」と推測。  ただ、衰弱するほどにはなっておらず、体重は保護当時の656グラムから700グラム程度に回復。栗原獣医師は「羽が生え替わる4~5月に、新たな風切り羽が伸びてくれば、野生に帰せるのではないか」とみている。  このカンムリワシに「カビラン」の愛称を付けた八巻教諭は「保護されたあと、カンムリワシがどうなったのか子どもたちも気になっているようだ。元気に回復していると伝えたい」と話した。
  • タグ: カンムリワシ絶滅危惧種
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