3月
14日
2010

森の保全で国際シンポ デイゴ被害で意見交換

Category: 自然・科学 Tag: デイゴ ヒメコバチ



「待ってられない」危機感も

 御嶽など信仰の場にみられる植物や森の環境保全などをテーマにした国際シンポジウム「消えゆく沖縄のリュウキュウマツとデイゴを救え」が13日午後、市内で開かれ、デイゴヒメコバチによるデイゴの被害などをテーマに研究者やNPOの関係者ら9人が講演やパネル討論を行った。沖縄や日本本土、韓国、台湾で信仰の場と植物の関係を調べているアジア鎮守の杜(もり)の再生実行委員会(委員長・李春子神戸女子大講師)が開いたもので、約100人が参加した。

 郡内では、デイゴの回復を目指す取り組みが広がっており、NPO花と緑の石垣島(前津栄信代表)が「石垣島デイゴ再生プロジェクト」、竹富島関係者が「竹富島のデイゴの木を救え」プロジェクトをそれぞれ推進中。

 この日のシンポで、「竹富島のデイゴの木を救え」プロジェクト実行委員会の亀井保信事務局長は活動資金の確保が「ネックになっている」と述べ、近くホームページを開設して募金を募る計画を紹介。「いつまでも待ってはいられない」とも述べ、早急な取り組みを呼び掛けた。
 韓国の箕青山(キチョンサン)植物園研究所の姜基縞(カン・ギホ)所長は、韓国のマツクイムシ対策について、特別法を制定して予算と人材を確保したうえで「マツクイムシをなくすという強い意志があったため、対策がうまくいった要因」と説明。
 デイゴの被害にも言及し、「デイゴだけでなく、いつまたほかの木が害虫の影響を受けるかもしれない。この影響はブーメランのようになって人に返ってくる」と山や樹木の荒廃が人に与える影響に留意するよう促した。
 また、箕所長は国の雇用創出のために「森林関係に資金を投入している」と韓国政府の取り組みを紹介し、県立芸大の波照間永吉教授は「日本が遅れているところではないか」とコメントした。

 名護市の県森林資源研究センターの喜友名朝次主任研究員は「十分に広がったデイゴの葉にデイゴヒメコバチが産卵し、虫こぶができたケースは確認されていない。(葉が広がる前の)新芽の時期をカバーできれば、光合成の可能な葉を守ることができる」と報告し、デイゴヒメコバチ対策のポイントとして、葉が広がる前の時期にデイゴヒメコバチの産卵をいかに阻止するかという点を挙げた。
 また、波照間教授は琉球文学研究の立場から「おもろそうし」などの文献を通じて御嶽の植物と信仰の関係について読み解いたうえで、「御嶽をどのように守るのか。それは島の景観を守ることにつながっている」と提起した。

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