Category: 社会・経済
アーケード設置の“借金”返済で
中心市街地の「あやぱにモール」が、東京都の企業・ユーグレナに命名権(ネーミングライツ)を譲渡、3月14日から「ユーグレナモール」と名称変更されることが12日、分かった。市中央商店街振興組合(仲本勉理事長)は、これによりアーケード設置時に活用した国からの借入金返済に充てる方針で、商店街の命名権譲渡は全国で初めて。市民が長年慣れ親しんだ「あやぱにモール」の名称は消えることになる。
振興組合は1987~88年のアーケード設置時に、国の制度資金約2億3000万円を借り入れた。その後、負担金を完済した組合員がいる一方で、客離れなどで店舗の移転や廃業が相次ぎ、約9500万円を滞納、貸付窓口の県から返済を求められていた。
さらに今後、アーケードの維持管理や修繕などで約5000万円が見込まれ、同組合は08年からは管理費を徴収しているが、残債返済に向けて同年10月に理事会で命名権の譲渡を決め、仲介業者を通して買い手を探していた。
その中で昨年、ユーグレナ社から打診があり、3月14日から2年間契約で命名権を譲渡することになった。契約金額は非公表。同社は、石垣島で生産される微細藻類ユーグレナを利用した機能性食品やサプリメントの開発・販売などを行っている。
しかし、組合員や市民に周知徹底されず、公募も行われなかったことに不満の声があり、これに同組合は「不慣れ、不手際だった」と謝罪。その上で「あやぱにモールの名称に愛着心はあるが、背に腹は代えられない。全国的にも借入資金の返済に困っている商店街があり、そういったところへ財源確保の一石になれば」と理解を求めている。
同組合は10日、命名権譲渡を市へ報告。これに、市企画部は「実情を聞くと、組合員の生活が成り立たなくなり、モール街の存在自体も危うくなると考えて同意した」という。
同商店街の店主のなかには「突然言われても名刺や広告に『あやぱに』の名称を入れており、全部変えなければならない」と戸惑う人もいる。
負担金を完済した組合員と完済していない組合員の不公平と組合に所有権が存する商標権の譲渡金額の使用用途。
譲渡益課税を含め、負担割合に課題が残りそう。
石垣市の行政判断は権利の所在を誤ったものかも。