Category: 不連続線
2月17日はペスタロッチ祭である。こんな地味な催しが何十年も続いていることは誠に意義あることだと思う▼さてわたしは小学1年のころからペスタロッチの名前を知っていた。60年前のある朝、父が大声でわたしの名を呼び「この方は偉い先生なのでごあいさつしなさい」とある人を紹介し、わたしは深々と礼をした思い出があるのである▼実はその日が第1回ペスタロッチ祭で、その方は入伊泊清光先生といい西表・網取分教場で30年余も教えている方だった。祭りに際して父たちはまずこういう人を顕彰すべきだと考えたのだろう。そして「偉い人」とはこういう人だと父はわたしに本物教育をしたのだ▼わたしは今あのころの父(糸数用著)のメモを見ながら書いていて、先生の氏名や勤務校をはっきり確定できるのである▼敗戦直後、大人たちはいかに子供を育てるか思い悩み、いろいろなことを試みたに違いない。その時父は講演をして「エジソン祭というのはまだないが、なぜ今ペスタロッチ祭があるのかよく考えてほしい」と言ったそうである。これは若い女性教師だったM・T先生の思い出話▼あのころと社会事情は全く異なるが今も教育はさまざまな問題を抱えている。人間の普遍的基礎教育を探求し孤児教育にまい進したペスタロッチの思想とその情熱は現在さらにその意義をましているのではないか。(八重洋一郎)
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