きのうは立春だった。朝から暖かい日差しが広がり、いかにも春の始まりを予感させる心地よい陽気だった。沖縄ではこれから日増しに気温が上昇、木々が芽吹き、デイゴが開花の季節を迎える▼とはいっても、ここ数年、真っ赤なデイゴの花を見る機会はめっきり減った。5年前に八重山で初確認されたヒメコバチの被害によるものだ▼学校や公園、御嶽などにあるデイゴの被害木は年々拡大、いまや壊滅的状態にある。筆者の母校、登野城小学校の校庭にあったデイゴも枯死した木が一昨年5本、昨年は3本切り倒された。正門近くにあった創立以来の巨木も姿を消し、いまなお、立ち枯れ寸前のデイゴが何本もある▼駆除対策は確立されたものの、薬が高価なうえ、継続した駆除が必要とあって、行政は二の足を踏んでいるのが現状だ▼竹富島では、こんな事態を憂慮し、島挙げてヒメコバチの一掃に乗り出したという。被害の実態を調査し、実行委を立ち上げ、全国にデイゴを守る募金を呼び掛けるらしい▼ところで、宮良長包の歌曲「南国の花」に「南うるまの常夏の 花のいろどり いとしるし 深紅に燃ゆるデイゴの花」という一節がある。県花デイゴの美しさをたたえた歌だ。県民の心の古里でもあるデイゴをむざむざと“幻の花”にしてはなるまい。(南風原英和)
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