2月
4日
2010

那覇での所用の帰り飛行機の窓側の席にすわり…

Category: 不連続線



 那覇での所用の帰り飛行機の窓側の席にすわりぼんやりしていた。疲れていたのであろう▼前日の曇天の寒さとは打って変わり快晴で白い雲さえ輝いている。と、そのたなびく雲の切れ目から大きな鳥がいっぱいにつばさを広げ、ものすごいスピードで飛んでいくのが見える。「こんな大きな鳥もいるんだ」「これこそ大鵬(たいほう)と言うのだろう」などとかすんだ頭で勝手なことを考えている▼次の瞬間、ハッとしてよく見ると、それは長々と横たわった沖縄の島々が身を起こしどこかへ急ぐように飛んでいるのである。勿論それはまだまだ錯覚のうちで、実際は航空機が上昇しているのに私は座席に沈んでいたので風景の方が飛び去るように見えたのだ▼それにしても「島が飛んでいく」というイメージは鮮烈だった。そうだ、沖縄は逃げ出したいのだ▼以前から「沖縄は太平洋の要石(かなめいし)」「不沈戦艦沖縄」とまで言われ、最近はまた「沖縄の地政学的位置が重要だ」「沖縄にあればこそ米軍基地は最大に機能する」などと平気で言う者もいる▼たまったものではない。こうなれば沖縄はその地理的位置から逃げ出す以外ないのではないか▼あり得ない馬鹿馬鹿しい話ではあるが、沖縄の人間なら一度や二度はこんな変なイメージを胸に抱いたことがあると思う。(八重洋一郎)

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