1月
3日
2010

「郷土芸能の夕べ」15周年 3月に300回の節目tweet!

Category: 芸能・文化 Tag: 郷土芸能



担い手を育成、レベルもアップ

 「詩の邦、唄(謡)の邦、踊りの里」として名高い八重山は芸能の宝庫。各島々に継承される伝統芸能は島外から訪れる人々をも魅了する。
 石垣市には民謡や舞踊の研究所や道場が数多くあり、子どもから高齢者まで大勢が日々、けいこに励んでいる。
 その成果を発揮する場のひとつとして芸能の島ならではの「郷土芸能の夕べ」(主催・郷土芸能の夕べ運営委員会)定期公演が毎月2回、市民会館中ホールで開催されており、今年で15年目を迎える。

■郷土芸能の夕べの始まり
 先人が残した文化遺産を継承し、新たな芸能の創造、舞台芸能実演家たちの技術向上と後継者育成を目的に1996年4月12日、市民会館中ホールで第1回公演が開催された。
 舞台構成から演出まで地元の芸能家らがボランティア精神で支え定着し、これまで継続されてきた。
 また訪れる観光客に八重山の民俗芸能を定期的に紹介し、観光地石垣市をアピールするねらいもあり、観光客からは「旅の良き思い出になった」「テレビで八重山舞踊のことは知っていたが、直接見ることができて感動した」などの感想が寄せられ、最近では「石垣島に旅行を予定しているが、次の公演は?」という問い合わせもあるようだ。
 昨年の「観光の日」のイベントでは観光振興への貢献が評価され県観光功労賞を受けた。

■担い手育成や地域貢献
 毎月2回の定期公演のほか5月には「子ども芸能発表会」や「母の日公演」など特別公演も実施され、毎回多くの市民から好評を博している。
 出演者は主に舞踊研究所や古典民謡研究所の門下生で若手育成の場にもなっており、子ども芸能発表会に参加した子どもたちの中からは、中学・高校で郷土芸能部に入部し活躍しているメンバーも多い。

 結成当初からかかわっている運営委員会の蔵下芳久委員長は「限られたイベントでしか見ることができなかった郷土芸能が、市民会館という施設ができたことで発表の機会を増やすチャンスと思った」と振り返る。
 「これまで結婚式や地域のお祝い事などで演じることはあっても、大勢の観客の前で披露する機会は少なかったため、日々の練習にもやる気が感じられなかった踊り手や地謡も、発表の機会が得られたことで励みになっているのでは」と話す。

■今後の展望・取り組み
 今年3月には300回の節目を迎える。08年度は20回公演と3回の特別公演に5622人の観客を集めた。
 始まった当初は、若手メンバーも技術的に未熟な部分も多かったものの、互いの舞台を見て出演者らが切磋琢磨(せっさたくま)し鍛錬する傾向も見られレベルも高くなっているという。

 蔵下委員長は「出演者らが楽しく演舞することも大切だが、料金を取っている以上、プロ意識を持ち誰に見せても恥ずかしくない芸能を披露してほしい。そのため舞台のためだけでなく日ごろのけいこでも多少の厳しさが必要」と出演者のさらなる向上を期待する。
 課題も多々あり、毎月2回の公演では観光客のニーズに合わないことも多く、観覧の機会を増やすためには公演回数を増やす必要や周知方法でも観光関連団体や行政と連携したピーアールが必要となってくる。

 今後は、300回記念公演をはじめ本島や東京など島外での公演も目指しており、蔵下委員長は「琉球舞踊に次いで『八重山芸能』が国の重要無形文化財に指定されるよう、発展できれば」と述べ「八重山の芸能を身近に感じられる『芸能館』など環境づくりも必要」と話した。

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