12月
31日
2009

来年はトラの勢いで不況打破

Category: 社説



景気悪化と政権交代、新型インフルで揺れた1年

■八重山経済も不況の波に
 本紙の重大ニュースが発表された。順位はともかく今年1年を振り返って見ると、八重山のリーディング産業の観光は昨年11月からの減少傾向にまったく歯止めがかからず、さらに途中から米国発の大不況や新型インフルが加わり、観光客は前年の78万人を下回るのは必至の状況となった。
 この結果八重山経済は不況風が吹き荒れ、鳴り物入りのコールセンターは撤退、雇用情勢も引き続き悪化が続いている。

 県八重山支庁が廃止され、現在は県立図書館八重山分館がハイエナに狙われた獲物のように存続は風前の灯だ。県は財政難を理由に次は離島の何を切り捨てるのだろうか。
 児童虐待で男児が死亡したり、一家5人心中事件は八重山でもそういうよそ事と思っていた事件が起きるのかと改めて郡民に大きな衝撃を与えた。 
 こうした暗いニュースの一方で、新城幸也選手のツールドフランス初出場と日本人としての初完走は八重山商工の甲子園初出場と同じく、離島の子どもたちや郡民に勇気と喜びを与えた。

■政権交代の影響は
 地上デジタルテレビ放送を機に琉球朝日放送もようやく放送開始、民放3局体制で情報格差の解消が進む。
 台北大への留学生派遣事業や石垣市長ら3首長の訪台は、台湾との経済交流に足がかりとなるが、さらに暮れの宮古と八重山の市町村会設立は、「先島は1つ」で結束することで離島圏域の発展に大きな力を発揮する朗報といえるだろう。初めて隣接する両地域の行政トップが、両圏域の課題解決に一緒になって活動していくことに対し大きく期待したい。

 そして今年のサプライズは何といっても歴史的な政権交代だろう。長い長い自民党長期政権から民主党主導の政権に変わったが、政権発足3カ月余で民主党らしい政策が完璧にマニフェスト通りとはいかないまでも、新年度予算案や補正予算案に反映された。
 ただ沖縄最大の関心事である普天間移設に関しては迷走が続き、県民に深い失望感を与えている。

■高嶺善伸議長待望論も
 一方八重山は急激な変化は今のところ見られない。ただ新年度に生活保全航路の調査費が計上され、竹富町待望の離島航路整備に事業化の道が開かれることになった。しかしこれまで順調だった新石垣空港やアクセス道路、石垣港整備予算は減額や絞り込みが示され、まだ見通しははっきりしない。

 八重山は来年は選挙の年だ。2月に石垣市長選が実施されるが、同選挙は5期目を目指す大浜長照市長の長期政権と多選の是非が問われる。野党側から若い中山義隆前市議が挑むが、市民はオバマ米大統領や民主党のようにチェンジを選択するのか、あるいは数々の実績を誇る現市政継続を望むのか。
 続いて7月に参院選、9月に3市町議会議員選挙、11月には県知事選がある。その中で参院選や県知事選では、地元として来年のえとの寅年でもある高嶺善伸県議会議長待望論がある。野党側の候補者選考を注目したい。

 減速が続く観光や肉用牛をはじめ八重山の景気は来年も期待薄の状況だ。苦境のときは政治や政治家に期待するが、今年は残念ながら観光などに目を見張る自治体独自の支援はなかった。来年は各種選挙で八重山の展望を開く斬新な経済対策を見てみたい。
 私たちも寅年の勢いで来年をいい年にしたい。読者の皆様には毎年のご支援に感謝し、ご多幸を祈念したい。

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